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エッセイ⑳

アートセラピーについて

児童学科の通信課程でのレポート執筆のために、参考文献を読む生活をしている。

今は、表現アートセラピーという科目に取り組んでいる。

アートというのは自己を表現するための手段であるにも関わらず、いつしか、他人の評価や優劣をつけられ、劣等感を抱く者が多い。自分を表現すること、なぜそう思うかという思考を整理するためのひとつなのである。(エリノア・ウルマンは「アートとは自己と世界を発見し、その両者の関係を打ち立てる手段であり、内的世界と外的な世界が出会う地平となる」と述べている。)

今、私が読んでいる本は、表現アートセラピーの中でも、パーソンセンタード表現アートセラピーと呼ばれるものらしい。まだ、分野の区別についての理解は深めていないが、表現アートセラピーというのは、絵や粘土、コラージュ、ダンス、ライティング、ドラマなどを用いた総合的芸術療法のことをいう。

アメリカとイギリスで発展したアートセラピーは、もともとは精神分析のために用いられていた。

自尊感情の回復、メンタルケアなどの効果があり、高齢化社会が進む日本においては介護の現場でも取り入れられているとのことだ。


アートセラピーについて学習して、私は、「この方法、自分でも無意識に取り組んでいる」ということに気づいたのだった。今までのエッセイで、過去の出来事をできるだけ忠実に書いてきたのだが、そこで思考を整理してきた。(どの出来事が印象に残り、なぜそう思ったのか)そして、幼少期から現在に至るまで、絵を描くことで自己の感情について見つめてきた。私は、自分で自分を分析し、メンタルケアしていたのかもしれないな、と思ったのだった。(かっこつけたように話しているが)

会話になると、途端にコミュニケーション力が無くなってしまうのが、私自身の欠点であるが(友好的な関係がなかなか築けない)少しずつ改善できたらいいなと思うのだった。

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