「努力革命」を読んで、生成AIを活かせないオジサンは人生の周回遅れが確定
「ChatGPTさえ使いこなせば、今までやって来たようなシンドイ努力なんてしなくても人は成長して成果もあげられるんだよ」
こんな都合の良い話を持ちかけられたら、あなたはどう答えますか?
①あり得ない。努力しない人に成果など生まれない
②賢くて才能がある人の話で普通の自分には関係ない
③胡散臭い。うまい話には乗らないでおこう
こんにちは。まさ@アップデートする情シスです。今日は、伊藤羊一さんと尾原和啓さんの共著である「努力革命 ラクをするから成果が出る!アフターGPTの成長術」の感想と、IT部門の果たすべき役割についてのお話です。
努力革命
「努力革命 ラクをするから成果が出る!アフターGPTの成長術」という本を読んで衝撃を受けたしまいました。
本を開き、パラパラとページをめくり、初めの導入部分と目次を見ただけで「うーん、凄い」と唸ってしまったのでした。
なぜなら、、、
「ChatGPTさえ使いこなせば、今までやって来たようなシンドイ努力なんてしなくても人は成長して成果もあげられるんだよ」
という何とも胡散臭いことを、冒頭の数ページ読んだだけで納得してしまったからです。
それもそのはず、この本は「1分で話せ」の伊藤羊一さんと、「プロセスエコノミー」や「アフターデジタル」の尾原和啓さんの共著。
スタートアップ・リーダーシップ育成のプロと、デジタル革命・DXのエバンジェリストがタッグを組むと、生成AIの活用という難しい命題も、こうも簡単に言語化できてしまうのか、と感激してしまいました。
1.頭の良さはコピーできる
「あの人は頭が良い」
それは具体的にどういうことなんでしょう?
・知識が豊富で引き出しが多い人
・頭の回転が速くどんな質問にも的確にこたえることができる人
・論理的で聞いた誰もが納得する話ができる人
本書では、次のように「頭の良さ」を言語化しています。
例えば「スタバに行列ができる」という事実からその理由を推論せよ、と言う問いを与えられたとしましょう。
頑張って推論してみましたが、以下の文書を書くのに20分ほどかかってしまいました。
これをChatGPTに考えてもらったらどうなるでしょう?
ものの2分で以下の答えを導いてくれたのです
いかがですか?
これが生成AIのひとつ目の特長である「頭の良さはコピーできる」です。
2.経験もコピーできる
生成AIのふたつ目の特長は「経験をコピーする」ことです。
これは比較的分かり易いと思います。
ビジネスマンにとっての経験や工場の熟練工の経験値、コンサルタントや専門家の経験は、インターネット上に溢れています。
しかし、難しいのは、その膨大な情報量の中から「自分にとって最も有用な情報をどう取捨選択するか?」ということと「それをどう要約したり言語化するか」なのです。
取捨選択するだけなら検索エンジンで十分役割を果たしますが、それ以上のことは人間が経験を積んで自力でやらなければいけないのです。
「今あるものを探して羅列するだけの検索エンジン」と、「ないものを作り出してくれる生成AI(ChatGPT)」との一番の違いがそこにあります。
早速ChatGPTに経験のコピーをお願いしてみました。
これが生成AIのふたつ目の特長である「経験もコピーできる」です。
3.センスまでもコピーできる
「あの人の書く提案書はセンスがある」
「センスないからイラストはプロに任せよう」
実はここでいう「センス」は、絵を書いたり、音楽を作ったりと言うクリエイティブなセンスだけではないのです。
いわゆる「ビジネスセンス」です。
別の言葉で言い換えると
「アイデアのたたき台作り」
がこれに当たると思います
アイデアのたたき台作りをChatGPTが補ってくれるのは非常に有難いと思いませんか?
早速、やってみました。
これが生成AIの3つ目の特長である「センスさえもコピーできる」です。
4.周回遅れになるか?ゲームチェンジにのるか?
本書では、生成AIの不得意な一面もしっかり伝えています。
「生成AIは万能ではない。
ウソもつくし、
最新情報は学習されていないから
時事ネタには知らんふりをする」
それでも、本書は今までの努力の概念を変えて、生成AIを使った「これからの新しい頑張り方」を示唆してくれています。
今まで何年もかけて頑張って努力しても手に入れることが出来なかったことは、簡単にコピー出来る時代になりました。
「じゃあ人間は、その次に何を頑張ったらいいかを自分で考えて実行に移しなさいよ」
そんなことを問われているのではないでしょうか?
特に、50歳を超えた
「サードエイジ」の人達は
50歳を超えて、定年が近づいた「サードエイジ」。
体力や記憶力が衰える中、これから何を学び直し、何を捨てるのか。今までの「がむしゃらな頑張り」だけでは、周回遅れになるのは目に見えています。
一方で、「もう50過ぎたから、俺はもう引退。のんびりやるよ」と頑張らない宣言をして達観している人もいたりします。
しかしそんな彼らは、70歳まで住宅ローンを抱えて働き続けないといけない現実とどう向き合うつもりなのでしょうか?
特に我々バブル世代は、あっという間に
周回遅れのオジサンに
成り下がってしまうのです
老害と呼ばれながらも、会社の中で存在感を示して成果を出さないといけないと焦っていませんか?
「もっと頑張れ。俺の背中を見ろ!」なんてこと言って、若手の足も引っ張ってませんか?
だから、もう、生成AIと仲良くして、楽しく楽して成果を出す方向にゲームチェンジしないといけないんですよ!
IT部門の役割
従業員の年齢ピラミッドを考えた時、企業側も当然、40代後半から50代の「サードエイジの戦力化」を望んでいます。
若手社員を対象にしたデジタル推進人材の育成や、外部リソースを活用したDXの推進を推進する一方で、長年貢献した人を見捨てたり、置いてきぼりにするわけにはいかないのです。
しかし、「サードエイジの戦力化」には高い障壁が立ちはだかります。
それは「デジタルに対する苦手意識」です
苦手意識を解消するためには、スマホを扱うのと同じように使いやすいサービスやツールを提供し、さらには粘り強く研修を行い、社内コミュニティなどでユーザ同士で教えあいサポートしあう環境作りをする必要があります。
これからの時代、IT部門がこういった役割を担うことになるでしょう。
IT部門の価値は、人の育成や組織の維持や活性化にまで広がっていると言っても過言ではありませんね。
同じIT部門のみなさん、頑張りましょう!
最後に一言
「何年かかるんだろう….」