見出し画像

定年前の「戦略的キャリア・デザイン」なしに、充実したサードエイジは送れないという話


こんにちは、まさ@アップデートする情シスです。今日はキャリア・デザインについて考えてみました。

①充実したサードエイジを過ごしたい

57歳になった今、自分の将来やキャリアについて真剣に考えることが多くなりました。

55歳で定年、
その後は悠々自適に趣味を満喫しよう…

そんな人生設計ができなくなった今の時代、あと10年15年、自分は何で収入を得て、何にやりがいや喜びを感じ、何で人や社会から感謝される人間になろうとしているのか。

大事なことだと思いませんか?
そして
準備は早い方がいいですよね?

人生設計は人それぞれ。早々にサラリーマンを引退し余生をのんびり過ごしたい人もいれば、ボランティアなどの地域活動にシフトする人もいるでしょう。

その一方で、心と体に無理しない程度に自分の好きな仕事に従事して社会に貢献する。そんな60代70代を過ごしたいと考えている人も多いのではないでしょうか。

法政大学の石山恒貴先生の「定年前と定年後の働き方」に「サードエイジ」と言う言葉が出てきます。

サードエイジ

人生における3番目のステージ(第三期)をサードエイジと定義する

第一期→学生なと生活と仕事の準備期間
第二期→仕事や家庭など努力を傾注する時期
第三期→健康に留意しながらも人生を捉え直し、柔軟性を持った働き方や活動ができる時期
第四期→活動自体が困難で死の準備に入る時期

石山恒貴先生「定年前と定年後の働き方」



自分はこのサードエイジと言う言葉が好きです

サードエイジという言葉からは、シニアという言葉にはなかった、活動的に働く前向きなイメージが感じ取れるからです。

一方で「定年前と定年後の働き方」では、サードエイジを人生で最も充実した幸福な時期にするためには、会社や組織に依存したキャリアではなく、個人を中心としたキャリア戦略を立てた上で越境やコミュニティに参加することを勧めています。


自分のキャリアをデザインする際に、過去を振り返り将来を設計していくことは大切なことです。

しかし、具体的にどうしたら「戦略的なキャリデザイン」を描けるのか?と言う問いに対しては、イメージ出来ないままでした。



②50代からのキャリア・デザイン


そんなことを考えている時に、この山口周さんのnote記事に出会ったのです。


このnote記事は、自分の中のポートフォリオの概念を一新してくれたのです。

この記事を読むまでは、ポートフォリオを単なる「職務経歴書+自分で開発したWebやコンテンツの作品集」としか考えていませんでした。

しかしこの記事を読んで「金融投資のポートフォリオ」の概念を取り入れることで、キャリア・デザインに戦略性を加味できることを知ったのです。


③キャリア・デザインのポートフォリオ


ポートフォリオという言葉は、業界によって多少意味が異なります。

ライフ・マネジメント・ストラテジーを考察する上で重要な示唆を与えてくれるのは、投資の世界におけるポートフォリオの考え方です。投資の世界では、株式や債券や不動産といったさまざまな資産を組み合わせることで、市場の変動が一部の資産に与えるネガティブな影響を相殺し、リスクとリターンのバランスを最適化することを目指します。

山口周さん「人生のイニシアチブ・ポートフォリオ」


このnoteには、個人の人生設計やキャリア戦略において、単に経歴や実績を棚卸しして並べるだけでなく、投資におけるポートフォリオの「リスク」と「リターン」の視点を盛り込むことが重要であると書かれています。

自分が持つ資源(時間・エネルギー・お金)
をいつどこに投資するのか

最適なバランスを考えて分散投資を

さらに、サラリーマンを続けるのであれば給与、副業をするのであればその報酬、書籍出版や講演をするのであれば、その印税や講演料といった仕事の報酬について

その投資をいつ回収するのか

回収を考えない投資はありえない。回収するのは必ずしもお金である必要はありません。好きなことに没入する時間でも良いかもしれません

重要なのは、単に思い付きではなくしっかりと設計した上でリスクとリターンを加味した戦略的なキャリア・デザインにすることなのです。


④「自分キャリア戦略」

早速自分のキャリアデザインを戦略的に考えてみました。

このポートフォリオの概念を加味して個人のキャリアを戦略的に可視化する作業を「自分キャリア戦略」と勝手に名付け、その構築ステップを考えてみました。

1️⃣準備(キャリア棚卸し)

まず準備段階としてキャリアの棚卸しをしましょう。転職するときに書く職務経歴書レベルです。

社歴、担当業務、保有スキル、役割、保有資格まずは箇条書きで書いてみましょう。そこに以下のレベル感を加えるとさらにリアルな内容になります。

  • レベル1 →知識があるが実務経験なし

  • レベル2 →推進者の支援が出来る

  • レベル3 →助けを借りて推進出来る

  • レベル4 →1人で推進、自走出来る

  • レベル5 →人に教えるレベルにある 

2️⃣設計(なりたい自分)

棚卸しが終わったら、次になりたい自分を設計しましょう。

なりたい自分を設計するにあたり書籍「あなたの強みを高く売る」の「AMMサーチシート」と言う方法論を紹介します。

この方法論を使うと、自分の強みを見出しながら、新たなキャリアイメージを設計、可視化することが出来ます。

この今後のキャリアの設計作業は1人で考えるのではなく、ワークショップで他の人と対話をしながら作りあげるとより良いものができます

私自身「大企業スキル勉強会」と言うオンラインのワークショップに参加してこの方法論を知り、他社の人との対話を通じて自分のキャリアを見つめ直す体験をしました。

業種や住んでいる地域・年齢を超えてなりたいキャリアを可視化していく、非常に刺激的な体験でした。

3️⃣投資&リターン分析

いよいよポートフォリオの登場です。

設計時に使ったAMMサーチシートで書いた「自分にとっての最高の仕事」や「他人との差別化要因と強み」に対して「不足しているリソースや実現するための協力者」を補う手段として「何にどれくらい投資したら良いか」を考えましょう。

  • 本を読む

  • コミュニティーに参加する

  • 資格を取る

  • 人脈を増やす

  • 新たな知識や経験を習得する

  • 副業をする

「不足しているリソースや実現するための協力者」の項目に、投資の優先順位をつけて金と時間の投資量を決めるイメージです。


次にリターンを考えます。

資格取得ならば、資格を生かした収入をどこから・いくら・いつ得るか
副業ならば、本業とのバランスを考え、いつから・月にいくら稼ぐのか
転職ならば、いつから・いくらの年収アップを目指すのか
社会貢献であれば、誰に・どのようなメリットを・いつから還元するのか


自分ひとりで考えるのではなく、言語化して人と対話することで解像度が高まっていきますよ



⑤自分キャリア戦略を描いてみた

ここまで書いたら、自分のキャリア戦略を紹介しない訳にはいかないですね。

実は、今年の2月にAMMサーチシート作成しており、今回は解像度を上げた「アップデート版」を作ってみました。

まず半年前の「自分キャリア戦略」から

うーん、文字が多い割には全体的にボンヤリして具体性に欠けますね。まあ、はじめてなので頑張って書きました感は出ています。

2024年2月15日のAMMサーチシート


そして、これが今回のアップデート版です。
半年の間に色々な経験したことで方向性が具体化した感はありますね。


現時点のなりたい姿は

「人事や人材育成みたいなこともやっちゃう
情シスのDX推進者」

2024年7月20日のAMMサーチシート

さらに今回のアップデート版では、定年を迎える頃に実現(マネタイズ)したい、複業も視野に入れて言語化をしております。



⑥IT部門の横の繋がりが必要!

DXを推進する部門の皆さんにはお分かりかと思いますが、IT部門が経営層から求められる期待役割やキャリア・デザインは、5年10年前のそれと明らかに変わってきています。

システムの運用保守やインフラ整備など確実に遂行しなければいけない業務も大事です。

その一方で、会社のビジネスのドライブし、変革を促す推進役と言う重要な役割も求められています。

ところが、地方の中堅中小企業のIT部門では、いまだに「ひとり情シス」と呼ばれるパソコンやネットワークの管理者しかいないと言う現実があり、理想と現実とのギャップは拡がるばかりです。

今こそIT部門は、変革のための体制強化や人材育成のための予算化を声を大にして訴えようではありませんか!
(本気のコミットメントが必要ですが)

そのために今必要なのは、
IT部門同士の横のつながりです

特に、地方の中堅企業はITベンダーとの関わりも薄く、情報量も少ない。そんな中で頼れるのは同じ立場の他社のIT部門との情報交換であり、失敗事例も含めたナレッジの共有なのです。

そのためにIT部門の推進者は社外に越境したりコミュニティーに参加して、積極的に一次情報を取得することが大切になってきます。

※NPO法人CIO Loungeの正会員をやっていますので、DX人材育成に関するご相談など、お気軽にお声掛けください!
(宣伝っぽくなってゴメンなさい🙇‍♀️)

——————
この記事に共感頂けたら❤️を押してください
また読みたいと思ったら、フォローをお願いします🙇
——————



いいなと思ったら応援しよう!