恐るべき公安③-01諜報工作の手口「基本的な情報収集術(尾行・工作・面接・投入など)」
悪名高い公安の
組織や手口に迫っていきます。
青木理「日本の公安警察」
青木理(あおき おさむ)
1966年長野県生まれ。ジャーナリスト、ノンフィクション作家。
90年に慶応義塾大学卒業後、共同通信社入社。
社会部、外信部、ソウル特派員などを経て、
2006年よりフリーとして活動
基本的な情報収集術
「警備警察全書」
公安警察の情報収集活動には「具体的に公安を害する事態、または犯罪のおそれがある」場合に「その予防・鎮圧に備えて行う情報活動」としての「事件情報活動」
さらに「おそれがない」場合でも「一般的に公安の維持または犯罪の予防・鎮圧に備えて平素から行う情報活動」としての「一般情報活動」までが加えられている。
要するに恐れがあっても無くても好き勝手に情報収集する仕組みになっている。
尾行
尾行によって「端緒・条件が見つかる」と強調していて、必要性があると主張している。通常でも3、4人の複数人数で尾行が行われ、対象者に気づかれないよう尾行者が入れ替わり、あるいは先回りし、待ち伏せするなど複雑な形態が取られており、交友関係や普段の行動パターンなどが漏れなく把握される。
「面識率」と言って、顔写真から本人を見つけ出す能力が重宝される。
視察
「視察」とは、対象人物の自宅や立ち回り先などを、あらゆる手法(家宅侵入など非合法を含む)を駆使して監視することをいう。
拠点・アジトの視察
適当な監視場所がなければ、民家の1室やマンションなどを借りるケースもある。最近は監視用の家を建設したりもするようである。公安警察の情報収集活動は「点」から「線」、さらには網の目状の「面」へと展開され、その人や組織の行動など全てを炙り出そうとする。
慎重な視察活動
公安警察の視察活動は臆病なほど慎重だ。ただ、最近は揉み消せることで強気になり、気付かれることを恐れなくなり、堂々と視察活動をしている公安も増えてる模様。
伊丹万作「騙されることの責任」
もちろん、「騙す方が100%悪い」のは紛れもない事実である。
その上で更に「騙されることの責任」を考えよう。
もう一つ別の見方から考えると、いくら騙す者がいても誰1人騙される者がなかったとしたら今度のような戦争は成り立たなかったに違いないのである。
つまり、騙す者だけでは戦争は起らない。騙す者と騙される者とがそろわなければ戦争は起らない。一度騙されたら、二度と騙されまいとする真剣な自己反省と努力がなければ人間が進歩するわけはない。騙されたとさえいえば、一切の責任から解放され、無条件で正義派になれるように勘違いしている人は、もう一度よく顔を洗い直さなければならぬ。
伊丹万作「戦争責任者の問題」より