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恐るべき公安👮‍♂️③-05諜報工作の手口「スパイ獲得の実例③大学生」

恐るべき公安③-05諜報工作の手口「スパイ獲得の実例③大学生」

悪名高い公安の
組織や手口に迫っていきます。

青木理「日本の公安警察」

青木理「日本の公安警察」

青木理(あおき おさむ)
1966年長野県生まれ。ジャーナリスト、ノンフィクション作家。
90年に慶応義塾大学卒業後、共同通信社入社。
社会部、外信部、ソウル特派員などを経て、
2006年よりフリーとして活動



1958年・大阪での工作

大学生に接触

公安は、大学の自治会活動の動向把握まで手を伸ばしている。
大学教職員組合の「統一行動」に対する自治会の反応や学内の情勢を聞き出すために、大学生のスパイを雇って報酬を払って情報を聞き出している。
統一協会の2世信者などが作る学生グループ「東大CARP」「勝共UNITE」などがあるが、彼らは公安の手先となって、大学内で布教活動をすると同時に、情報収集活動に手を染めている可能性も高い。特に国家公安委員長が統一協会系の議員になり、公安の捜査対象から統一協会が外されてからは。

●大学生に接触

もちろん、報告書内の工作はすべてがうまくいったわけではない。
こんなケースもある。対象は大阪学芸大学の学生

目的は同大学の自治会活動の動向把握だった。
報告書は「着眼事項」として「前月の作業で対象との親密度もある程度増したので、対象宅を訪問し③(接触)を通じて更に親交を深める」と記述している。

工作に乗り出したのは同じく「つじい」「さとう」「きたむら」。
彼らは大学教職員組合の統一行動に対する自治会の反応や学内の情勢を聞き出すため、9月14、24日の2度にわたって学生宅を訪問。

1度目は留守で、2度目に接触に成功したものの、
学生は「今月中旬から1度しか学校に行っていないので詳しいことはわからない。
自治会新聞も入学以来1度しかもらっていない」
と答えるだけだった。

報告書は学生について「作業員に対して別に悪い顔もしなかった」と記したが、
検討会の結果、月に1、2度しか学校に行っていないようでは作業価値に疑いが持たれる、などとの理由で「新たに管内に居住する学生の中から対象を選定して作業を行う」と結論づけられている

青木理「日本の公安警察」

伊丹万作「騙されることの責任」

もちろん、「騙す方が100%悪い」のは紛れもない事実である。
その上で更に「騙されることの責任」を考えよう。

伊丹万作「騙されることの責任」

もう一つ別の見方から考えると、いくら騙す者がいても誰1人騙される者がなかったとしたら今度のような戦争は成り立たなかったに違いないのである。
つまり、騙す者だけでは戦争は起らない。騙す者と騙される者とがそろわなければ戦争は起らない一度騙されたら、二度と騙されまいとする真剣な自己反省と努力がなければ人間が進歩するわけはない騙されたとさえいえば、一切の責任から解放され、無条件で正義派になれるように勘違いしている人は、もう一度よく顔を洗い直さなければならぬ。
伊丹万作「戦争責任者の問題」より


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