恐るべき公安⑤-02右翼と公安の友好「新右翼の勃興」
悪名高い公安の
組織や手口に迫っていきます。
青木理「日本の公安警察」
青木理(あおき おさむ)
1966年長野県生まれ。ジャーナリスト、ノンフィクション作家。
90年に慶応義塾大学卒業後、共同通信社入社。
社会部、外信部、ソウル特派員などを経て、
2006年よりフリーとして活動
右翼と外事
新右翼の勃興
右翼と公安は、同じ「体制の"憲兵"同士の官民のなれ合い」であり、「反共」ゆえに「親米」に転化し、自民党政府や財界と密接な関係を有していた「既存右翼」に対し、「反米・民族主義」を訴えたのが「新右翼」である。
「反共から脱却した」が故に、新右翼は「反権力、反体制色」を強め、旧来の団体に比すると公安警察との「対決姿勢が強まったのも特色」だった。
また、ここでは「赤報隊」は新右翼に位置付けられているが、一水会によると「潜在右翼」に位置付けられ、姿を隠し堂々としていないところが特徴であるとされる。
伊丹万作「騙されることの責任」
もちろん、「騙す方が100%悪い」のは紛れもない事実である。
その上で更に「騙されることの責任」を考えよう。
もう一つ別の見方から考えると、いくら騙す者がいても誰1人騙される者がなかったとしたら今度のような戦争は成り立たなかったに違いないのである。
つまり、騙す者だけでは戦争は起らない。騙す者と騙される者とがそろわなければ戦争は起らない。一度騙されたら、二度と騙されまいとする真剣な自己反省と努力がなければ人間が進歩するわけはない。騙されたとさえいえば、一切の責任から解放され、無条件で正義派になれるように勘違いしている人は、もう一度よく顔を洗い直さなければならぬ。
伊丹万作「戦争責任者の問題」より