ビニールハウスを補強する②曲管の足継ぎ
前回に引き続き、ビニールハウスの補強をおこないました。
今回使う資材は、60cmにカットした単管パイプと、
単管パイプ2本を平行に接続する金具です。
足継ぎ補強の目的
ハウスの曲管は地面に直接挿してあるため、経年劣化により、地際部が腐食してしまいます。
腐食したパイプは浮いてしまい、その分ハウス本体の踏ん張りが効かなくなり、耐雪性、耐風性が弱くなり、大雪、台風等で被災しやすくなります。
腐食がひどくなり、パイプが連続して浮くと元々の位置からパイプ本体がずれ、新たにずれた位置でハウスの自重により沈下するため、ハウス本体の歪みを引き起こします。
写真中央部のパイプが軒並み腐食してずれているのがお分かりいただけますでしょうか?
https://www.pref.tottori.lg.jp/secure/248884/hausukyoukataisaku.pdf
足継ぎ補強についてはこちらの資料に詳細の説明があります。
というわけでハウスの強度が著しく低下する前に、対策を講じます。
足継ぎ補強をする
腐食した曲管の補強を例に紹介します。
画面下側に丸い輪が見えますが、これが元々あった位置です。
すんなり引き寄せられるものは引き寄せますが、
沈下して元の位置に戻せないものは地際を数センチ切断しました。
曲管の本来の位置のすぐそばに継ぐパイプを打ち込みます。
曲管を引き寄せてバインドクロスという金具で固定し、金具のクサビを奥まで打ちつけます。
足継ぎ補強により浮いていた曲管も元の位置に戻り、綺麗に真っ直ぐになりました。
まとめ
短いパイプを打ち込んで金具で繋ぐだけの作業で、とても手軽にできる補強なので、地際の腐食が始まっているハウスではやって損はないでしょう。中古ハウスで新規就農して、すぐに災害に遭うと本当にやりきれないものがあります。備えずに被災すると後悔しか残りませんので、災害対策にこれからも出来る限りの手は打っていきたいと思います。
参考として、かかった費用は
パイプ60cm一本250円
バインドクロス一セット280円
530(足継ぎ一組)×120本(33mハウス一棟分)
=税込約70000円でした。
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