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【#9サイエンスコラム】16人に1人が不妊治療で生まれる日本

みなさんの近くに不妊治療をしている人、生まれた子供がどのくらいいるのだろうか?

不妊治療のイメージは、プラス?マイナス?

不妊の定義を周りに聞いた時、10人中答えられたのは0人でした

自分も調べるまで、違う認識をしていました

今日は、授業で取り上げられた日本における不妊治療の現状を調べてみました

Topic💡:16人に1人が不妊治療で生まれてくる

1.不妊治療とは?

不妊の定義は

生殖年令の男女が妊娠を希望し、ある一定期間避妊事すること無く性交渉をおこなっているのにもかかわらず、妊娠の成立を見ない場合

ここでの一定期間は、1年とされています

不妊の原因としては、

不妊の原因別頻度は男性不妊が32.7%、卵管因子20.5%、卵巣因子が20.5%, 子宮因子が17.6%、免疫因子が5.2%、残りは原因不明

男性不妊が30%以上占めていることは、あまり知られていない事実のように感じます

(詳細:男子不妊について👇)

2.不妊治療とはどういうものか?

排卵日を診断して性交のタイミングを合わせるタイミング法
内服薬や注射で卵巣を刺激して排卵をおこさせる排卵誘発法

卵子と精子を取り出して体の外で受精させてから子宮内に戻す「体外受精」や「顕微授精」などの生殖補助医療

の主に3種類があります

3.日本の不妊治療の現状はどうか?

2018年では、16人1人の割合で体外受精が行われました

91万8400人の出生に対して、5万6979人でした

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総依頼件数は、1年で45万件以上に上ります

2000は、97人に1人

2008年は、37人に1人

近年、急激に必要としている人が増えている現状があります

個人的に、予想以上の数の子供が不妊治療で生まれてきているように感じました

(👇参考文献👇)

4.不妊治療の成功率


治療を行うクリニックや母体の状態により、個人差はあります

ですが、多くのクリニックのデータは似たものがあり、

加齢と共に、成功率の低下と流産率の上昇がみられます

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(2017年度:日本産婦人科学会の提出資料)

この要因としては、様々なものがあげられていますが、その一つに加齢による母体の機能の低下と、卵子の質の低下の可能性があげられます

機能の低下は、老化現象のようなもので、卵子の質の低下は体年齢=卵子の年齢であるからです

(👇卵子についての詳しくは、前回のコラムで)

ちなみに、卵巣がどのくらい妊孕性を保っているかを「卵巣予備能」といい、血液検査AMH(アンチミューラリアンホルモン)などを測定することで評価することができるそうです


5.不妊治療の費用と保険負担

2021年1月から、不妊治療への予算が151億円から370億円へと、2.5倍になったそうです

年齢などの条件は細かくありますが、給付は30万/1回も可能であるとか

1度の体外受精が30万~50万と言われる中で、かなりの自己負担の減少に繋がるのではないでしょうか?

また、自治体によっても、上乗せの助成金があったりします

(詳しくは👇)


また、2022年には公的保険制度の適用になります。3割負担のやつです。

これらの変化を見ると、どれだけ国が不妊治療に力を入れ始めているかを感じます


まだまだ、不妊治療は深掘れるポイントがあるので、次回は「不妊治療における問題や人生の選択肢」についてコラムを綴りたいと思います!

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?みなさんは、不妊治療についてどんな考えを持ちましたか?

*まだ、科学分野の者として日が浅いため、誤りが出てくる可能性があります。もし、内容が事実と異なる場合は、教えていただけると嬉しいです。


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