冷蔵庫はソーラー発電の夢をみるか
買い替えた小型冷蔵庫、2週間以上経ったので、計測データを確認しました。購入直後、1日あたりの電力消費は、計測直後の600Wののち、概ね1日平均400W程度で推移しています。また、時間あたりのデータでは、最大95.94Whを記録した後は、二日に一度程度70Whを記録する程度でおさまっています。これは霜取りヒーターが動いているのかもしれません。
以上から、容量600W以上、瞬間最大出力100W程度の電源であれば、この冷蔵庫を駆動できそうです。ですが、いろいろと問題があります。
ポータブル蓄電池の寿命
ポータブル蓄電池に使われているリチウムイオン電池は充放電を繰り返すことで劣化していきます。充電サイクルといい、概ね300-800回程度と言われています。仮に容量700W、充電サイクル800回の蓄電池を使い続けるとすると、3年持たないことになります。
700W x 800回 =560,000W
560,000W ÷ 600W=933日
ちなみに、EVや家庭用蓄電池の充電サイクルは桁が違っていて、それこそ毎日のように1サイクル回す想定の家庭用蓄電池の中には12000サイクルという長寿命のものもあります。12000サイクルということは32年ですから、かなりのものです。その代わりそれなりの値段になります。話題のテスラですらPowerwallが100万円くらい、国債になるとその倍くらいはかかるようです。
ソーラー発電量の限界
うちのベランダの場合、今の季節で日光が直接当たるのは午後の3−4時間程度。現在使っている60Wのソーラーパネルの場合、快晴でも90〜120w程度の発電が精一杯です。ですので、つまるところ継続して使うことは難しいという結論になります。ただし、停電時などの緊急用であれば、半日くらいは持つでしょうか。まあ、沖縄の常識としては停電時には、冷凍庫をなるべく満杯にして、開けないという正攻法がありますが。
家庭用蓄電池並みのポータブル蓄電池が欲しい
何も家全体の電力消費を賄う容量のものではなくても(もちろん超小型化されて持ち運べるのであれば、それに越したことはないですが)、充電サイクルの多い蓄電池を期待しています。今現在で言えばリン酸鉄リチウムイオンバッテリーというのが、充電サイクルが従来のものより一桁多いようで、非常に期待が持てます。ポジショニングとしては、従来型のAC消費を前提としたソーラー住宅用と、キャンプなどを主目的とした可搬性の高いポータブル蓄電池の中間ぐらいに位置するイメージです。ソーラーなどで充電しつつ、必要な電力をモバイルバッテリーやバッテリー内蔵機器に供給するオフグリッドなパワーステーションがあったらいいな。
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