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ゲ謎とミリアニを見ろ

 こんにちは。ミリオンライブ!と鬼太郎誕生ゲゲゲの謎の両方に同じテンションで金と時間をドバドバ溶かしているオタクです。
 もうこの書き出しで察しのいいオタクはわかると思いますがいよいよあと一週間を切っている東京アニメアワードフェスティバル2025アニメファン賞のトップ争い、胃が死ぬ。
 まあただTAAFのアニメファン賞ってお祭りみたいなもんだと思ってるので、どうせなら双方リスペクトをもって楽しく終わってほしいしあわよくば私と同じような金と時間の出費に胃が捩れるオタクが出てほしいので双方に向けた解説布教記事を書くことにした。(※投票先を変えろという意図は微塵もなく、みんな板挟みになぁれ⭐︎ってノリです)
 最初から最後まで私の主観で書いているので主観という言葉の意味がわからないオタクは今すぐブラウザを閉じて寝てください。おやすみ。
 ちなみに私の浪費についてはこの記事にまとめてあるのでオタクの浪費を楽しみたい人はこっちをどうぞ。

というわけで自分向けの記事だけ見たい方のために先に目次を挟む。


前提

 これ書いてるオタクはどの程度いろいろ知っているのよ?っていうのはあると思うので簡単に自己紹介しておく。
 まずはミリオンライブ方面。GREE版ミリオンライブ!のサービス開始からゆるく遊んでおり、ミリシタから本格的に課金を開始したまつりP。アニメアイドルマスターミリオンライブ!(以下ミリアニ)の先行上映はムビチケ39枚セットを買って通った。第三幕は週5で通った。ミリシタはとりあえず体力240には到達しており、担当だけ全力課金、他はぼちぼちな遊び方。リアル関係だとフォロワーとタイミングが合えばコラボ系に行き、でらますは全力、ライブは可能な限り現地参戦してる程度のオタクである。ミリオンの詳細は過去の記事を見てほしい。
 鬼太郎関係については所謂ゲ謎からの人です。上記の通りミリアニに通い詰めてる間に散々予告を見ていた「鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎」(以下ゲ謎)がフォロワーにやたら好評だったので見に行ったらそこは沼だったよ、という感じ。シネコン行ったり追憶展行ったり京都行ったり鳥取行ったりしてます。ゲ謎から入って6期を全話視聴してまだ6期を咀嚼しています。5期も気になってる。青春時代は既読。同人活動は主にゲ謎の方でしています。

ミリオンライブ!のオタクよ、ゲ謎を見ろ

あらすじ

 だらだら自分語りしても仕方ないので本題。
 主人公は鬼太郎の父たち。鬼太郎が「生まれてくるまで」を描いた物語。
 時は昭和31年、帝国血液銀行に勤める水木は龍賀製薬のトップ、龍賀時貞の訃報を耳にし、龍賀一族の住まう哭倉村へと赴くことを申し出る。夜行列車で飛び込んだ閉塞的な村で、水木はある男と出会い、龍賀一族と村に関わる秘密を探っていくことになるのだが——!

 というのがまあネタバレ抜きの話ではあるのだが、大ウケしているのがこの水木と鬼太郎の父(通称ゲゲ郎)の友情の部分である。同人やってる身で言っても説得力が皆無であるのは承知の上であるが、この二人の短い日数での人外と人間の友としての仲の深め方や、最終的な信頼が非常に魅力的だ。
 時代的に戦争帰りの水木が心に抱えた傷をゲゲ郎との関わりや村の暗部を見る中で癒していく、ショック療法みたいな物語でもある。鬼太郎の父と鬼太郎の母が再会するシーンの『愛』なんてもう言葉にするのもおこがましい美しい景色である。全オタク見ろ。あれは水木の心も愛を知るというもんです。
 またゲ謎のみの登場人物である龍賀一族の面々も、描写は短いながらもそれぞれのキャラクターの人生を感じさせるものが多々あり、行間が想像しうるものであるのも魅力の一つと言える。オタクそういうの好きじゃん。

TAAF上位に至る背景

 まずこの作品、事前の広告がほっとんどなかったのは公開直前の時期に映画館に通い詰めていたミリオンライブ!のオタクならたぶん予告動画を大画面で見ていると思うが、あの階段上って「妻を……返してほしいんじゃ……」しか流れてなかった映画が鬼太郎映画歴代1位の興行収入になっているのです。ウエンツ瑛士の実写映画版を超えているのですから驚異的。私はウエンツ以来の鬼太郎で沼っているので公式からしたら流行った時だけ来る都合のいい客である。

 また水木しげる生誕100周年を背負った作品でもある。水木しげる作品自体は他にも河童の三平や悪魔くんなどもあるが、タイミング的にもゲ謎が背負った形になる。スタッフさんたちの想いやいかばかりか。
 そんなわけなので、水木しげる作品の世界を少しでも伝えたいという思いまで乗っているのである。わかりやすいのがゲ謎の実質主人公である水木のトラウマとして描写される戦争のシーンである。水木しげる作品の総員玉砕せよ!が意識されているのは明らかである。ゲ謎からこれを読んだオタクも多い。私も買って途中まで読んで、重さに耐えきれず小休止中だ。

 事前の広告がなかったにも関わらず口コミだけで興行収入をぶち上げていった裏にはあるスタッフの方のとんでもない貢献がある。
 キャラクターデザイン担当の谷田部透湖先生(通称神・とこ神)である。まず、公開された時点で入場者特典神の書き下ろしブロマイドがあったのだが、これが多くのオタクを狂わせたきっかけになっている。
 どんなものだったかというと、詳細は映画を見た後に是非「ゲ謎 入場者特典」でググっていただきたいのだが、そこに描かれているのは叶わなかった未来なのである。ファンに異聞帯礼装とか言われていたのはここだけの話。どうしてこうならなかったんですかと言いながら劇場に通いつめ、めちゃくちゃになった情緒のまま口コミを広げたオタクが続出、ということなのである。
 またこの谷田部先生、非常に大量に絵を描いてくださる。公式の展開が何か一つあるごとに新規イラストがTwitter(現・X)に投稿され、その度に界隈が祭りになる。単発の映画であるにも関わらずTAAFのアニメファン賞の投票時期までファンが非常に元気で数が多いままである理由の一つに確実に彼女のの存在があるといえるだろう。
 さらにこの谷田部先生、映画のシナリオの大まかな流れを決めた現場に居合わせた存在で、このゲ謎大ヒットの要素になっている部分には彼女の口添えした部分も多々あるという。元々鬼太郎の大ファンである谷田部先生の感覚が非常に重要であったと公式のインタビュー等で語られているのでオタクの幻覚ではない。
 これらの状況をミリオンライブ!のオタクにわかるように言うなら、こっちで言う綿田監督みたいな存在がぽこじゃがイラストを描いては投稿してくれているような状況である。うらやましいよな、わかる。楽しいし羨ましい。いやでもこっちには白組さんがついてるもんね!
 他にもいろいろ大ヒットの理由はあると思うが、TAAFで投票するタイプのオタクが多い要素はこのあたりが大きいと思う。ヒット分析の記事ではないのでその辺はそういうの専門の人に任せた。

どうして1位に必死なのか

 これは偏に単発映画だからである。あとこれはゲ謎に沼ってから知ったことなのだが、ゲゲゲの鬼太郎のアニメシリーズは定期的な代替わりがあり、ゲ謎は6期シリーズの劇場版という立ち位置にある。そしてうっすらと噂で聞く程度だが、ぼちぼち7期が来るかもしれないという話である。
 7期が来るということは鬼太郎やねこ娘の声優さんが変わる、というだけでなく、設定ごと6期の物語はここで終わる可能性が高いのである。
 アニメ鬼太郎シリーズに限らず、ゲゲゲの鬼太郎というのはメディアミックスごとのユニバースとも言えるほど基本設定以外は自由である。輝きの向こう側への可奈とグリー版ミリオンライブ!の可奈とミリシタの可奈とBCの可奈がちょっとずつ違ったりするような感じで、1期から6期まで鬼太郎のベースは同じであれどちょっとずついろいろなところが違う。
 ゲ謎の設定が適用される6期の新規映像作品への希望が少しでも増えるなら、ファンはできることはなんでもやりたいのである。
 また6期の鬼太郎はゲ謎の水木に育てられた設定であるが、育てられていた時間についての詳細は鬼太郎側のアニメではほとんど語られていない。散々入場者特典で未来を焦らされてきているオタクとしてはもしちょっとでもその時間のことを映像で見られるなら見たい、映像は難しくても何かしらどうか——!という願いがある。
 そこまでは難しいにしても、アニメファン賞を取れたら先述の谷田部先生の新規イラスト何かあったりしないかな!というよこしまな気持ちがたぶん多くのオタクにある。


ゲ謎のオタクよ、ミリオンライブ!を見ろ

あらすじ

 主人公は春日未来15歳!初めて行ったアイドルのライブで、『夢』を見つけました!私、アイドルになる!
 いやマジでこんな感じ。アイドルアニメにありがちな変に引っ張った曇らせ回とか一切なく、光の中を突き進んでいく未来ちゃんの力強さをぜひ感じてほしい。多少の曇り的なものがあってもその話の中で解決します。
 アイドルアニメとして異質と思われるのは、徹底して『アイドルになるまで』を描いた物語になっていることだろうか。登場するアイドルは39人と多いが、しばらく初登場の度に名前が出るので、気になった子だけ覚えたら大丈夫。とりあえず2話まで見て。2話が好きなら最後まで楽しめます。

 イチオシのポイントとしては、39人全員出しつつ、メインの動きを定めたことで散らかりすぎないで収めた群像劇としての面白さ。39人いれば当然意見や考えがぶつかることもあり、だけどみんなそれぞれ思いがあり……この人数でありながら、ちゃんとそれぞれのキャラクターの個が生きています。
 また終盤のライブシーンは大胆な尺の取り方をしているので、没入感をもって楽しめること間違いなし!実際のライブの雰囲気も楽しめますよ!
 何より何かを夢見たことがある人なら、きっとアイドルたちに何か共感できるところがあると思います。
 放送されていたのが朝の時間帯なのでライトに見やすいと思います。

TAAF上位に至る背景

 ミリオンライブ!はまず最初のゲームのサービス開始からアニメの放送開始までに10年かかっているコンテンツである。一時期はもうアニメはないとかもういっそアニメ化しなくていいとか言うオタクもいたくらいにはなかなかタイミングが合わず、アニメ化しないままコンテンツを長く続けてきた。
 それが2020年、忘れもしない、コロナでライブがなかったあの年についにアニメの制作が決定し、そこからさらに時間をかけ、時に他のアイマスのオタクからアニメ化を集団幻覚扱いされながら2023年にまずは劇場で先行上映、それからテレビ放映の流れとなったのである。制作発表から公開までの期間が実はゲ謎とちょっと近い。
 この劇場先行上映があったおかげで、実はミリアニは昨年のTAAFアニメファン賞にもノミネートされ、今回と同じ最終投票まで行っている。昨年の対抗はアイドリッシュセブンさんで、アイドルもの同士ということでお互いに作品を鑑賞し合う楽しいお祭りになった。結果、劇場アニメとしてのミリアニは、昨年のTAAFアニメファン賞2位に終わった。もちろん、アイナナも素敵な作品だったので仕方ないと言えるが、それでもやっぱり一位を獲りたかったという思いはあって当然だろう。今回は昨年の雪辱戦なのである。

 ところで同じオタクとして想像してほしい。10年やってるゲームコンテンツがアニメ化、解釈とか大変なことになりそうだと思いませんか?
 当然ミリアニも始まるまでは大半のオタクが信用せず、期待値やハードルを己の中で下げに下げて劇場に向かった者が多数おりました。私もそのうちの一人。
 10年待った記念だもの、もうアニメになって動くみんなが見られるだけでも御の字——そんなことを思っていたオタクに叩きつけられたのは、GREE版ミリオンライブから今のアプリ版ミリオンライブ!さらには多種多様なコミカライズの蓄積を全部ひっくるめた、まさに「ミリオンライブ!」そのもののアニメ化でした。
 ゲ謎のオタクにわかりやすいように伝えると、古賀監督ととこ神を足して割ってないみたいな人がミリアニの監督をしています。人呼んで全身ミリオンライブ人間。自身もミリオンライブ!のサービス開始からのガチ勢であることをアニメが割とちゃんと出てからまで伏せ続けていた我らが綿田監督、ミリオンライブ!アニメ化決定後監督の打診を受け、「他の誰かが作って不満になるくらいなら俺が作る(意訳)」と受けた強者で、実際ミリアニには「そんなとこまで!?」というくらいの細かい小ネタも込みで今までのミリオンライブ!が相当な量詰まっています。愛!だね!

 また、ミリアニは3DCGアニメなのですが、アニメーション制作を担当しているのは白組さん。正直昔見た白組の3DCGアニメ的にマジで期待してなかったんですが、ミリアニでのアイドルたちのイキイキした動きが素晴らしく、3DCG特有のものはやはりあるものの見慣れたら気にならない程度に収まっていました。ぐりんぐりん動くあるキャラクターは必見。また、白組のCGといえば、ゲ謎と時代が近いことでも皆さんご存知のゴジラ-1.0!アカデミー賞も取っちゃったCGの白組さんです!今となっては頭が上がらないね!
 この白組さんがまた愛ある作品作りをしてくださっていて、上記の全身ミリオンライブ人間の監督から特に指示してない部分にもアニメーターさんたちが小ネタを入れたりしていたそうで、作品内にも愛が溢れています。また、とこ神よろしく何かある度にゴジマイで忙しいであろう公式Twitterの方でミリアニのイラスト等を掲載してくださっていました。すごいじゃろ!ゲ謎のスタッフさんたちの愛もとんでもないけどな!

どうして1位に必死なのか

 先述の通り、二度目のチャンスでどうしても、というところ。
 あとは、参加してるPとしてはせっかくのお祭りなのでいろんな人にミリアニに触れてほしい、見てほしいという思い、あると信じてる二期への思いの表明などがあるかなぁと思います。
 ミリアニはずっと外に向けて「とりあえずこれを見てください」と言えるものがなかったミリオンライブ!のオタクにとって名刺代わりに差し出せるようになった最高の、誇らしいアニメ化です。取れる栄誉は取ってほしい、というところです。私もミリアニの一位、見たいよ。でもゲ謎も大好きなんだ、助けてくれ。
 ミリオンライブ!は最初の全体曲(39人全員の曲)が「Thank you!」であることもあり、オタクが積極的にあちこちに感謝を表明したがるコンテンツでもあります。こういうオタクの気持ちをわかりやすく届けることができるイベントは楽しいし、少なくともTAAFに参加しているタイプのミリオンライブ!のオタクは制作会社の白組さんや、綿田監督や、演者さんや、それ以外の関係者の皆さん、アニメ化までコンテンツを繋いできてくれた全ての人に「ありがとう」を伝えたいな、という思いがどこかにあると思います。
 是非、この「ありがとう」の想いをミリアニを見て感じてもらえたら嬉しいです。



終わりに

 もう胃に穴が開きそうだよ〜!!!!!!!!!
どっちも大好きな作品なのでTLにその話題が流れてくる度にダメージを食らっています。みんなどっちも最高なのに……の気持ちをもっと味わってほしい。お互いに作業用BGMでもいいからとりあえず見て?見よう?

 私はもう選べないので今年は静観します!どっちも最高なんだ!!!!!!!!!
 クソ翻訳みたいな選択しかできない。ゲ謎とミリアニはどちらも2024年度最高のアニメのうちの一つです。

※情報に明確な間違いがありましたら追記するのでお知らせください。

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