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[散文写真]いざよい神話
宇宙に「神」が存在しないことは、数学的に証明されているそうです。
もちろん 「神」とはいかなる存在か? という定義によります。
数学で検証された「神」は、全知全能の存在。
それ以外の「神」については、関係のない話です。
その話を聞いて、はじまりの物語が頭に過りました。ビッグバンの号砲が今まさに鳴ろうとする時のこと……
宇宙を拵えた「神」は完成直前になって、こう自問されました。
「わたしは宇宙を誕生させるが、わたし自身はその中には入ることが出来ない。全知全能の者が存在出来る余地はないからだ。
しかし、わたしはわたしの拵えた宇宙を、ぜひ内側から見てみたい。ふれてみたい……」
するとそこに「神」と双子の「反神」が現れて、こう云いました。
「方法はあるぜ。全知全能で無くなればいいんだ。出来ないこと、知らないことがあれば、宇宙の中に入れるぜ。何なら、オレがお前の能力を少し削ってやろうか?」
さて、この後、どうなったと思いますか?
「神」は、自分の能力の一部を返上して、この宇宙に舞い降りたでしょうか?
もしそうだとしたら、その「神」は完璧な存在ではありません。完璧だった満月が欠けたようなもので、知らないことがあり、出来ないことがある。
それだけではありません。
宇宙の外にいる「反神」から、イジメられることになったかもしれません。全知全能の「反神」からの攻撃に対して、十六夜月の如き「神」は対等に渡り合うことが出来ないからです。それが自分への嫌がらせならまだしも、宇宙へのいたずらなら、さぞ悔しい思いをされていることでしょう。
でも、誰かが寄り添って欲しいと願えば、それはきっとかなえてもらえます。この宇宙の中におられるのですから!
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