はいかい 夢
めずらしく お昼間の夢を見ました
今しがた見た夢ですが
実家の近くの交差点からはじまって
自転車でどこかへ出かけていくところ
ヘルメットを忘れた!
と思うあたりは今の感覚ですが
景色は子どもの頃のそれ
時間帯も昼ですが
高い建物、建物自体がなかったところもあって
よけいに明るい
そして
何かがあって
シーンはお店に
昔は いたるところにお店がありました
思えば それも印象を明るくしている
だって そこには必ず人がいるんですから
ま お金がないと利用できませんが
表を通るだけで
生気にはふれられますからね
わたしにとって ふるさとの光景は
お店がたくさんある町 かな
お店屋さんだけ紹介するような
絵本があったし 今もあるかと思いますが
思い返せば たくさんの小さなお店は
町にとっての お花のようなものかも
むかしの町は お花畑だ
どの店も それぞれに
小ぎれいに 小洒落れて
それがまたよかった
チェーン店 フランチャイズのそれとは違った
お店の人が頑張ってやりました 感があった
ま、十代も半ばになると
個人商店 ダサ となっていくわけですが
あの町は どこへいったんだろ
わたしも ボケたら徘徊しそうだな
そっちが いいですもん
記憶の中には確かに存在するし
お店の中に入ることも出来るし
そこには おばちゃんがいる
こっちが何も言わなくても
向こうから声をかけてくれる
○○屋さんの おばちゃん
○○屋の おっちゃん
職人さんも いっぱいいたな
路面に面したところで仕事してた
畳屋 石屋 板金 機織り、お灸に按摩……
男子はなんといっても模型屋
安いのは 戦闘機一つ五十円
作るのも簡単
高いのになると
買っても うまく作れるとは限らない
思えば そのあたりで
すでに落ちこぼれていた
色もちゃんと塗れなかったし
年長者に塗ってもらって
それが佳作に選ばれて
それで喜んでた へたれ
クリスマスもね
うちなんかサンタの演出とか
そんなのなくて
小学校の何年生かな
千円のおもちゃを買ってもらえるようになった
たぶん母親が内職はじめたから
あの頃の千円って
いまいくらだ 一万円近いかもしれませんね
内職だと一日働いても きびしい
マッチを箱に詰めて
一つ一円?
何十銭というのもありましたからね
二つとか三つで一円
千円の重みが違う
それも狭い場所
うすぐらい畳一枚半のスペースで
座り込んでやってた
涙が出ますよね
当時の母親は まだ三十なかば
なにもかもが 等身大だった時代
のぞき込めば 見えたし
ちょっと考えれば苦労もわかった
そんな恵まれた環境に生まれながら
どうしてちゃんとした大人にならなかったんだ?
ビョーキですね
自分は 病と闘ってきたんだろうか?
療養?ばっかり……か
いや、まだ親は生きてるから
見出し画像は cute_tern536 さんの作品です。
ありがとうございました。