自分らしさ。
今回の部員日記は環境4年の川口絢子が担当させていただきます。
気が滅入るような暑さははいつの間にかどこかへ消え、あっという間に日も短くなりましたね。
昼間の高いきれいな空に秋の訪れを感じます。
おかげで電気代が夏の半分くらいになりました。
エアコンの力は恐ろしいですね。
話は変わりまして、今週末の秋リーグで代交代を行います。
今回は主将を務めた約1年間の中で学んだことについて書こうと思います。
皆さんは普段どのくらい周囲の目を気にして生活しているでしょうか。
社会生活を送るうえで、髪型や服装、体型といった見た目でのこと。
周囲の意見に対する反応の仕方、話し方、言葉の選び方などなど、挙げだしたらきりがないのですが。
何かしら、普段から人目を気にして行動はしますよね。
私はその中でも、周りからの評価に固執し、自分らしさを表に出すことが苦手でした。
中学生くらいまで、とてもとても尖っていたので思ったことをすぐ口にしては周囲ともめる、そんな問題児だったのですが、部活動を通して考えが丸くなり、もめ事を起こすことはずいぶんと減りましたし、その頃から「空気を読む」ことに非常に敏感になるようになりました。
そしてそれがどんどん、「空気を読んで、周りとうまくやろう」から「空気を読んで嫌われたくない、浮きたくない」という思いに変わり始め、いつしか自分の意見を言わないようになりました。
誰かと同意見でない限り、自分から発信することができなくなったのです。
主将になってすぐの頃、一人の同期から
「どんなこともみんなの意見を聞こうとはしているけど、結局絢子がどうしたいのかがわからない。」
と言われました。
その時の私は、部員全員の意見に耳を傾けて、極力全員の意見を反映して意思決定を行う事が最もうまく組織を運営する方法だと考えていました。
少数精鋭のチームなので、上が決めるよりも全員で決めたほうが上手く練習や部活ができると思っていたのです。
でもそれも、独りよがりで行動して部員から嫌われたくない、という思いの表れでした。
練習面では特に何をやりたいのかを聞いてばかりで、自分がどうしたいのかをほとんど(むしろ全く?)言えずにいました。
部員の中で1番テニス歴が短く、一人だけジュニア出身でなく、誰もが知ってるようなテニスの常識を自分が知らないことに引け目をずっと感じていたことも原因の一つでした。
私は部員からの意見が欲しい、でも部員は私がどうしたいのかをはっきり言わないから意見がしづらい、そんなすれ違いに気づくのには随分と時間がかかりました。
同期に言われて初めて自分が練習をどうしたいのか、どんなことをしたいのかを部員に伝えようとしたときは声が震えたのを覚えています。
実は前日から何を言おうか考えて行ったほどでした。
めちゃくちゃに怖かったんです、どう思われるのかが分からなくて。
この一言で、こいつ何言ってんねんって思われたらどうしようって。
考えたら分かる事ですが、たった一言でその人への印象がかわることってなかなかないですよね、相当モラルに欠けたこととか言わない限り。
でもその時の私はそのたった一言が怖くて。
いざどうしたいか伝えた時の反応なんて、「なるほど、ありですね~。」くらいのもんです。
まあそうなるわなって…でもその軽い反応で救われたんです。
その時部員が実は何を思ったのかはわかりませんが、少なくとも私の中では少し何かが変わった日でした。
自分の意見を言う事は、すなわち自分らしさを表現することの1つだ、と気づかされました。
これまでの私は周囲の目を気にし、いい評価をもらうために自分らしさを押し殺してきていました。
でもそれが逆に悪評価に繋がる事、周囲の雰囲気も悪くしていた事にそのときやっと気づきました。
少しずつではありますが、それ以来部員に思ったことを素直に言えるようになっていきました。
例えば練習を決める時、自分のしたいことをまず伝える、それに対しての意見を求める、というスタンスに切り替えると以前よりスムーズに決まるようになりましたし、今までとは比べ物にならないくらい、部員が意見を言ってくれるようになって、私に足りなかったものを教えられました。
沢山悩むこともありましたが、主将として何かをしたかと言われると、大したことはしていなくて、それ以上に部員からここに書ききれないほどたくさんのことを教えられた一年だったと思います。
もっといっぱいあるんですが、書ききれないので書きません。
どうしても気になって夜しか眠れない人は聞きに来て下さい。
今週末の秋リーグがどんな形であれ、全員がこのチームでよかったなあと思ってくれれば、それだけで満足です。
私という人間を作ってくれた部員と試合ができることに感謝して、試合に臨みますので、男子部ともども、慶應ソフトテニス部の応援よろしくお願い致します。
この一年で学んだことをこれからも大事にしていきたいです。(語彙力)
まとまりのない文章でしたが、お読みいただきありがとうございました。
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