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伝統工芸 青山スクエアで和紙漉き体験

会社帰りに、「伝統工芸 青山スクエア」で和紙漉き体験をしてきました。ちょうど昨日まで銀座の奥野ビルで作品展をしていて、ちょうどその時もAwagami Factoryさんの和紙を使っていたので。作品展用にオンラインストアで名刺サイズの耳付き和紙を購入したら、この企画展の案内が入っていたので、仕事が終わってから立ち寄ってみたというわけ。

和紙、好きですよ。小学生の頃に、和紙をテーマに夏休みの自由研究をして以来、木の皮や植物から紙をつくるっていうのがすごいなと思って。大学でアートを専攻した時も、紙づくりを専門に学ぶクラスを受講したり。もっともそれはアメリカの大学だったので、和紙というよりはパルプを使って作品をつくるという、Paper Makingの授業でしたが。それも面白かった。ほかにも版画も学びつつ。

今回、銀座で開催した作品展では、同じく銀座に去年まであった「中銀カプセルタワービル」をテーマにして、小さな名刺サイズの版画作品をたくさんつくりました。

和紙のほかにも、水彩画用紙や着物の生地も使って版画を制作しました。写真を元にそれを反転させてネガをつくり、そのインクを溶かして紙や布に転写させるという、イメージ・トランスファー・プリントの手法です。学生時代にこのやり方でよく作品をつくっていました。生まれて初めてお客さんから依頼を受けて作品を制作したのも、この手法を使った版画作品でした。

大学を卒業してからしばらくは、プレス機がないので版画作品はつくれませんでしたが、偶然クラウドファンディングで卓上サイズの小さなプレス機を支援する機会があり、自宅でも小さな版画作品がつくれるようになりました。以来、何度かこのような形で作品展などの企画に使っています。

恩送りアートカフェ

昨年の6月、北千住にあるアートカフェ「BUoY」で恩送りをテーマにした滞在型のアートプロジェクトをやらせてもらいました。私がつくったアート作品をまず500円で販売。誰かが作品を買うと、その売り上げの500円がそのまま次に来店する見知らぬお客さんのコーヒー代になるという企画。恩送りカフェは、実はすでにいろんなところでやられているプロジェクトなのですが、僕の場合はそこに「アート」の要素が加わって、作品がきっかけに見知らぬ誰かがコーヒーをおごってもらえるという仕組み。3週間にわたって作品を制作し、週末だけ販売するというスタイルでしたが、会期中に60人の方々が作品を買ってください、それと同じ数分のコーヒーを差し上げました。楽しい企画でした。この時も、イメージ・トランスファーの版画の手法を用い、写真画像を和紙や水彩画用紙に転写して作品を制作しました。

Artist in Café『恩送りアートカフェ』プロジェクト
2022年6月2日~25日
BUoY (〒120-0036 東京都足立区千住仲町49-11)
https://buoy.or.jp/program/onokuri/

Graphic Memoirs of 3331

千代田区の末広町にあった、元中学校の校舎をリノベーションしたアート施設「3331 Arts Chiyoda」がいったん閉館となるタイミングで、最後の作品展をここで開催させてもらいました。12年前のオープン直後くらいから訪れ、教室のひとつをシェアアトリエとして6か月間滞在制作をさせてもらったり、個人的にも思い入れの深い場所でした。

最後ということで、この施設内の写真を撮影し、過去に撮った写真も含めて同じ手法で版画作品を制作しました。数時間だけの短い作品展でしたが、来場してくれた方に作品は無料で差し上げました。

Graphic Memoirs of 3331: Live Printmaking
2023年2月28日(火)
3331 Arts Chiyoda(〒101-0021 東京都千代田区外神田6丁目11-14)
https://www.3331.jp/schedule/005869.html

BC-25(カプセル)サロン

そして、今回の奥野ビルでの展示。短期間で大量の作品をつくるために、今回も版画の手法を用いて制作。2019年に中銀カプセルタワービルに1か月間滞在していたころの体験をそのまま作品にしました。

やはり、Awagami Factoryさんの和紙に刷ったものがいちばん発色もよいですし、ディテールもきれいに出ます。なによりも、この淡い黄色と、一枚漉きならではの「耳」の部分が良いですね。ただ、やっぱりちょっと自分にとっては値が張るので、全部を和紙にしてしまうとコストがかかりすぎてしまうため、水彩画用紙や、アップサイクル用に購入した着物の生地なども使っています。

今回は、約1週間をかけて60点以上の作品を制作し、そのうちの36個の作品が会期中の3日間で購入されました。

BC-25(カプセルサロン)
2023年6月30日~7月2日
奥野ビル 306号室 (〒104-0061 東京都中央区銀座1丁目9−8)
https://nakaginfanday.mystrikingly.com/


和紙って良いですよね。木の皮の繊維がこんな風に絡まりあいながら白い紙になるなんて。

今日は、青山スクエアで和紙漉き体験をしつつ、耳なしの名刺用紙100枚入りも購入しました。先日、オンラインで購入しようとしたら売り切れていたので、ちょうどよかった。まだ耳付きの紙もたくさん残っているので、今後も継続的に作品をつくっていきますよ。

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前田 とまき (TOMAKI)
「日曜アーティスト」を名乗って、くだらないことに本気で取り組みつつ、趣味の創作活動をしています。みんなで遊ぶと楽しいですよね。