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「ケータイ会議」がブロガーになるきっかけ
自分が「ブロガー」を名乗ることになるなんて、思ってもみなかった。2010年11月にスタートした「ケータイ会議7」に参加するまでは。
ウェブとログを組み合わせた造語、「ブログ」というものをはじめて知ったのは、2002年あたりだっと思います。そのころ、まだ日本語に未対応だったBloggerに投稿しているのが残っているので。まだ、Googleに買収される前の、ブログサービス。日本語がなかったので、英語とローマ字混じりのテスト投稿だけ。
2002/02/20
The first post.
Nihongo ha, Damemitai dana.
その頃すでに「ウェブデザイナー」として仕事はしていて、自分のホームページを作って趣味の創作活動に関する発信はしていました。CGIを使って掲示板(BBS)やチャットなんかを自分のサイトに公開して遊んでみたり。2002年の年末からは、メルマガを書いて配信してました。超短編小説を書いてはTwitterやモバイルサイトで公開したり、ケータイ向けの待ち受け画像をつくったり。PCとインターネットのサイバー空間で、なにか面白そうなことがないかと模索している日々。
やがて日本でもブログが一般的になって、無料のサービスがいくつか出てきたので、まずは「アメブロ」で書き始めたのが2004年11月。4か月で40本ほど書いたところで、もっとページデザインの自由度が高いブログプラットフォームが良いなと思って、一通り使い比べた後に「エキサイトブログ」に引っ越してきたのが2005年2月です。当時、CSSを使って自由度の高いブログデザインが実装できる唯一の無料サービスだったので。ピングとか、トラックバック、RSSなんて機能を覚えつつ。ドット絵のGIFアイメーションを挿絵がわりにつくってアップしつつ。ドット絵とか、超短編小説、ケータイの待ち受け画像とか、当時はパソコンを使って小さなものばっかりつくってましたね。11個のドメインを取得して、50以上のモバイルサイトをつくって運営してました。
1年間くらいは月に25本くらいのペースで記事を書いてましたが、その後急速に投稿ペースが落ちて。時折思い出したようにごっそり書く月もあるのですが、全く更新しない月もたまにあって、2006年から2010年10月までは月の平均投稿数がひとけたでした。
そんな中、2010年11月に富士通さんがスポンサーの「ケータイ会議」に突如参加することになりまして。まぁ、自分でもびっくりなんですけど。そこから2か月ほど毎日ケータイのレビュー記事を買い続けるという。10人くらいのブロガーさんが招集されて、富士通の開発者さんとも交流しつつ、ケータイの新製品についてブログ記事を書くという。面白いのは、製品の良い部分はもちろん良いと書くのですが、「いまいちだな」と思った部分はしっかりはっきり「ここがいまいち」って書いてよいということ。むしろ、そういった「いまいち」な部分を改善の要望として伝えることで、富士通さんがそれを真摯に受け止めて製品に反映してくれるという。今考えると、ブロガーを使ったマーケティング施策でありながら、製品のブランドのファンと交流しながら製品をブラッシュアップしていく「アンバサダーマーケティング」のさきがけでもあったな、と。ブログマーケティングの代理店を挟まずに、富士通さんとブロガーの我々が直でコミュニケーションがとれたおかげかと。
私が参加したのは、「ケータイ会議7」の回からで、その数字からもわかるとおりもうすでに6回ほど開催されているプロジェクト。なので、参加するブロガーさんたちも手練れの常連さんたちが多く、まったくの新人枠で入った僕は、すでに過去機種の知識がないため比較ができず、記事を書く上で不利なわけです。そんな不利な状況を打破するため、記事の質で勝てそうにないなら、とにかく量を書こうと思いました。2か月の製品レビュー期間の間、私は毎日記事を書いてアップし続けました。ケータイ会議に参加する前は、直近の1年間の平均執筆件数は月に3.3記事。この状態でよくメンバーに選ばれたなと思いますが。
毎日企画を考え、ケータイを実際に使って、どんどん記事化。これがまぁ、ものすごく楽しい。こんな記事を書きました。
当時、私はモバイルコンテンツクリエイターとして、Flashを使った待ち受け画像などもよくつくっていました。ケータイの小さな画面に向けてつくった待ち受け画像を50インチのでっかいテレビに映し出してみるという遊び。
ケータイのフォントをカスタマイズできる機能を使って、画面を毛筆体にしてみたという遊び。達筆すぎて、全然読めない……。
メールを一括で絵文字もりもりの「デコメ風」に変換してくれる機能。文学作品もギャル風になるという。
既にケータイのレビューではなくなっていますが、待受け画像をつくるときの絵コンテ用紙を自作していまして、そこにケータイのデザインも組み合わせてノート風にするという。今考えると、よくこんなレビュー記事を書かせてくれたよなぁ。
当時は、携帯電話にスクショ機能などはなかったので、ケータイの画面をきれいに撮影するための蛇腹式のカバーというのをつくってみました。こんなものでも、記事にしてしまうという。
これは私の肩書でもある「日曜アーティスト」っぽい記事。この時、カメラ機能がまったく同じケータイをレビューしていたので、その2台を使って同時に写真撮影。撮った写真を加工して、ステレオ写真にしてみました。それを、自作の青と赤のセロファンをはった眼鏡で覗いて、立体に見えるという。こんな3Dカメラが内蔵されたケータイをぜひ富士通さんにつくって欲しいなと思っていたら、後年本当に開発して販売されました!
連写機能をつかってミルククラウン撮影にチャレンジする企画とか。
その連写機能をフルに生かして、極限まで写真を撮り続けた結果をギネスに申請してみたり。この時は、事前に「こんな企画をやっても良いですか?」と富士通さんにも確認とりました。あくまで、個人のブログの範囲内で、ギネスにチャレンジしてみたという企画です。
ケータイのカメラがとても好きで、富士通さんのケータイをお借りするたびに、そのカメラを使っていろいろ撮影したり、遊んだりしていました。
せっかく富士通さんのケータイレビュー企画に参加しているので、このケータイに入っているキャラクターのデザイナーさんにインタビューさせてもらいました。娘と一緒につくったアイロンビーズの作品もお渡しできてうれしかった!
2011年11月から2012年1月にかけて、66記事を書いて「ケータイ会議7」は終了。それまでずっと一人で書いていたのが、このプロジェクトに参加することによって読んでくれる人がいる。切磋琢磨しながら書いているブロガーの仲間がいる。めちゃめちゃ楽しかったです。
これがきっかけで私も「ブロガー」を名乗るようになり、ケータイ会議にもこのあと「ケータイ会議8」(2011年6月~)、「ケータイ会議9」(2011年12月~)、「ケータイ会議10」(2012年11月~)、「ケータイ会議NX!」(2013年6月~)、「ケータイ会議NX!!」(2013年10月~)、「ケータイ会議NX!!!」(2014年6月~)、「ケータイ会議F-02G」(2014年11月~)、そして最後となった「ケータイ会議」(2015年5月~)に参加を続け、計300ほどの記事を書き続けました。
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僕がブロガーだった頃
2002年に初めて「ブログ」というものに触れ、2011年から「ブロガー」を名乗るようになりました。ブログマーケティングが全盛だった時代の、…
「日曜アーティスト」を名乗って、くだらないことに本気で取り組みつつ、趣味の創作活動をしています。みんなで遊ぶと楽しいですよね。