【Edge Rank 957】日曜アーティストのお財布事情【TOMAKI】
2月上旬からコツコツと書き進めてきた、自分のこれまでの個人的な創作活動を振り返る『日曜アーティストの脳内回顧展』という本がそろそろ完成します。本と言っても、自分で勝手に書いてKindleで出版するだけですが。ここ最近、いろんな場所で自主的に「カンヅメ」状態で執筆・校正作業を進めています。
というわけで、本日(4月14日)もコワーキングスペースをハシゴしつつ、今は浅草橋にあるホテルの一室で作業中。あと一週間で完成させて、来週金曜日に刊行記念の会も兼ねて、このKindle本の作り方をまるっと公開する勉強会を開催します。
というわけで、今月も無駄にバタバタしてますが、EdgeRankマガジンのTOMAKIの回です。
万世橋をボートでくぐる
船舶免許を取得したのが、今からちょうど7年前。浜名湖でマリンアクティビティを体験した帰りに、万世橋に立ち寄って、「いつかここをボートでくぐりたいな」と思ったのがきっかけ。
夢がかないました。
3月30日に勝どきマリーナでボートを借りて、お花見クルージングをしてきました。キャプテンとして操船するのが久しぶりなので、ちょっと緊張しつつ。満開の桜を眺めながら隅田川を遡上して浅草へ。気候も暖かくて、最高のお花見クルージング日和でした!
隅田川から神田川に入るあたりは、左右に屋形船が停船しているので、そろりそろりと減速しながら引き波をたてないように慎重に航行します。川幅が狭いので、「向こう側から船、来ないで!」と祈りながら、ゆっくりと進みます。満潮なので水深は十分ありましたが、あまり端の方に寄ると怖いので。
いつもは上から眺めている神田川も、こうやってボートを操船しながら水面から眺めるとだいぶ印象が変わります。いつもとは違う目線で、東京観光。万世橋までは、結構あっという間に到着。せっかくなので、もう少し船を進めて、昌平橋をくぐり、聖橋まで。2021年夏の東京ビエンナーレの期間中は、この周辺で街歩きツアーのガイドを何度かしてました。江戸時代の筋違門の石を再利用した眼鏡橋が起源の「元万世橋」は、現在神田明神の裏手の方に欄干が残されています。神田川と橋の歴史をたどりつつ、登らない山登りをするという街歩きツアー。
その時のことを思い出しつつ、今回はボートを操船しながらプチ東京ガイド。7年前に船舶免許を取るきっかけとなった、この万世橋を自分の操船でくぐることができて、感無量でした。
最後に、浜離宮の近くで船を停め、そこからの桜を眺めながらしばしお花見を満喫。しみじみ、「船舶免許を取って良かったなぁ」と思います。私が持っている二級小型船舶操縦士の資格は、意外と簡単に取得できるんですよ。ただ、ボートを所有するのはさすがにハードル高いですけどね。なので、こんな風に時々、ボートを借りて自由に操船するのは楽しいです。文字通り、世界が広がりますよ。
日曜アーティストの台所事情
私は、「日曜アーティスト」という肩書きを名乗って、週末を中心に趣味の創作活動をしています。普段はお小遣い制の会社員なので、使える時間やお金に制約があります。無尽蔵に使える予算があったら良いのになぁと思うことも時々ありますけど、そういった制限があるなかで創意工夫と試行錯誤をしながら趣味のアート活動を実践するのも楽しいものです。
私の本業は、外資系の広告代理店でデジタルマーケティングのプロジェクトマネージャー(PM)というのをやっています。主に多国籍企業のお客様のウェブサイトを制作・運営するというお仕事。そういったプロジェクトを滞りなく進める中で大事なのが予算とスケジュールの管理なのですね。現在は、予算管理はアカウント担当に任せていますが、前職ではお金の計算も仕事の一部でした。当時は年間100件以上のプロジェクトを担当し、それぞれ見積もりや契約書などをつくって、案件を回していくというのをひたすらやり続けてました。
その経験が、今の「日曜アーティスト」としての活動にも活かされています。やりたいプロジェクトがあるとして、いかにお金と時間を捻出するか。お金に関して言うと、オンラインバンクのひとつをプロジェクト費用専用にして使っています。自分のお小遣いとか、イベント等に登壇してもらう謝礼とか、作品が売れたお金など、その銀行口座に貯めていきます。で、ある程度たまったら、プロジェクトを立ち上げて好きに使う、と。
家族持ちのサラリーマンのお小遣いですので、決して潤沢な予算ではないですけど、週末のささやかな創作活動をする分くらいなら十分。ただ時々、ものすごく魅力的なプロジェクトに巡り合って、手持ちのお金ではどうしても足りないような時もあります。そんな時は、まず「予算を確保する」というところからプロジェクトにしちゃいます。とにかくいろんな方法を駆使して、少しずつ少しずつお金を貯めていき、目標金額への達成を目指します。例えば、自宅にある不用品を売ったり、いろんなポイントサイトの残高を現金化したり、眠っている外貨を両替したり、普段使っていない銀行口座の底に残っている残高をこそげ取ったりなど。それでも足りなければ、作品を売ったり、文章を売ったりなども。
いざとなれば、いろんな方法でお金を集めることができます。もちろん、一気に大金を稼ぐのはなかなか難しいですけど、落穂拾いのように小銭をチャリンチャリンと少しずつ集めて、プロジェクトに必要な予算を貯めるというのはこれまでにも何度かやったことがあります。
例えば、ウェブメディアの依頼を請けて記事を書くという「ウェブライター」のお仕事など。テーマやキーワードにそった記事をひたすら書いて、納品するというもの。基本的に書くことは好きだし、書き続けることは苦にならないので、いろんなジャンルの記事を片っ端から執筆しました。アプリやガジェットのレビュー記事とか、旅やアウトドアに関するものなどは結構書きましたね。釣りをほとんどしたことがないのに、釣りについて調べて書いていくうちに釣りが好きになって、自分でも釣りの道具一式を購入して海釣りに行ったり。ちょっと変わったところだと、恋愛占いの文章をリライトするっていうのがありました。「こういうのって、僕が書いていいのかなぁ」と思いながら、「今日のあなたのラッキーアイテムは……」なんていう文章を書いてました。
書くにあたっては、まずそのジャンルについて知らなければならず、そういう勉強も楽しかったです。たまたま仕事でヘルスケア系のウェブサービス立ち上げに関わったことがあり、医療系案件なども手掛けたことがあるので、そいういった分野での記事執筆もわりと得意です。薬事法(現薬機法)の講習なども受けているので、書いて良い表現や、NGな表現などもある程度理解しています。むしろ、発注する側がそういったお約束を無視してくるケースもあるので、そこは書く側が注意する必要があります。
そういえば、製品の取り扱い説明書を校正するっていうのもありました。たまに、海外の製品などで、日本語の取説文がめちゃくちゃなことってあるじゃないですか。あれを直してあげる作業。これは確か、知人のメーカーさんだったので、無償でやってあげたと思う。
文字単価にこだわらなければ、いろんな記事執筆の依頼があるので、割り切ってやる文にはすごくよい経験になるし、学べることも多いですし、なによりもちょっとしたお小遣いにはなるので、良いと思います。ただ、普通にお金が必要な場合は、シンプルにアルバイトをする方がお勧めかも。執筆にかかる時間に対して、その報酬があまりに少ない時もありますからね。週末をつぶしてひたすらせっせと記事を書いて、その報酬が千円、二千円なんていうのもザラ。
で、そういった細々とした報酬などをオンラインバンクに貯めておいて、ある程度金額が貯まったら、画材やツールを購入して作品制作をしたり、ささやかなプロジェクトをキックオフしたりします。
3331 Arts Chiyodaの元中学校の教室で共同アトリエ生活をしたり、中銀カプセルタワーに住んでみたり、日本橋でオフィスを借りて「会社ごっこ」というアート企画をした時も、こういったプロジェクト費の予算で実行してきました。
ここ最近は特にこれといってお金のかかるプロジェクトはやってないですけど、お金をかけずにやりたいことをやるっていうのは慣れているので、それはそれで楽しくやっています。「日曜アーティスト」なので。
編集後記
久しぶりに、リアルな場での勉強会を再開します。このマガジンでも時々紹介している、神田小川町にある元額縁屋さんの建物を再生した「優美堂」で、『本をつくろう!やさしいKindle出版の勉強会』というテーマで、Kindle本の作り方を共有するワークショップを開催。2018年から不定期で毎年数回開催している、電子書籍づくりの勉強会です。今回は、実際に私が今つくっている本の実例とともに、noteを使った原稿執筆の方法や、notionを使った制作管理なども紹介。当日までに、本を完成させないと!
今回も、お読みいただきありがとうございました。
次号は4月19日(火)の配信。「東京散歩ぽ」の中川マナブさんです!
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「日曜アーティスト」を名乗って、くだらないことに本気で取り組みつつ、趣味の創作活動をしています。みんなで遊ぶと楽しいですよね。