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有害な相手の武装を解除する「グレイロックメソッド」
グレイロックメソッド(GRM)は、有害な人々から自分を守る際に使用できるコミュニケーションスタイルです。
グレイロック(灰色の岩)という言葉には、「目立たずに無反応」という意味があります。
不用意に相手の注意を引き付けないことで、挑発しようとするガスライター、ナルシスト、マキャヴェリスト、サイコパス、ソシオパスなどから身を守ります。
現状、そのような相手がまわりに存在していなくても、心の護身術としておぼえておくと良いでしょう。
グレイロックメソッドが使用できる状況
グレイロックメソッドは、次の場合に使用できます。
・有害な相手と親権の共有をする
・有害な相手と仕事をする
・同僚に仕事をさせられそう
・グループや家族に有害な相手がいる
・認知的、心理的虐待を受けている
・有害な相手に他者の前で辱められている
・罪悪感を抱いている
・周囲から自分を疑うよう仕向けられている
・コントロールされている感覚がある
・人間関係を壊されそうになっている
・ガスライティングを受けている
・軽蔑的な呼称や軽い扱いをされている
グレイロックメソッドの使用方法
グレイロックメソッドは、相手に目立たず注意を寄せつけない方法でコミュニケーションをすることにより機能しますが、これは、ガスライティングや対人操作などからの一時的な解決策です。
根本的な問題解決が可能な状況であれば、変化の大小に関わらず、同時進行で身を守るための措置を講じる必要があります。
グレイロックメソッドは、特にバウンダリーセッティング(境界の設定)に苦労している人々にとって、否定的、冷たい感じがする可能性がありますが、そこは少しの時間と練習が解決するでしょう。
1.自分の行動を話さない
明確にバウンダリーセッティングしていない人は、自分の行動について黙秘することが困難です。
「さっき○○をしていた」
「昨日○○があった」
「これから○○をする」
「未来の夢は○○」
虐待者は上記のような情報を、あなたをコントロール、羞恥、制御などするためのヒントやアイデアとして利用します。
自分の行動を話さないという行為は、自分自身で意識的におこなう必要があるテクニックですが、扱いに慣れれば有害な相手はあなたに興味を失い、侮辱することができなくなります。
2.アイコンタクトを避ける
人はコミュニケーションをとるとき、言語と非言語の両方を使います。
アイコンタクトは、相手と関わることに興味がある際に示す非言語情報です。
有害な相手のアイコンタクトを避けることで、興味がなく、長期的には関与しないという微妙な非言語的な手がかりを与えています。
3.無関心のボディーランゲージ
「あなたへの行為は限られているんですよ」と、非言語で伝える練習をします。
基本的には感情を表さず、穏やかで無関心なボディランゲージをイメージしましょう。
4.相互作用を制限する
有害な相手からコントロールされる回数を減らすために、相手との不必要な相互作用を制限しましょう。
例えば、相手が毎日同じ時間に昼休みをとるのであれば、その後に昼休みをとるとか、相手がいつも金曜日の仕事終わりに飲み会などに参加することを知っているなら、あなたは別の飲み会や活動に参加することを検討しましょう。
万が一、有害な相手と関わらなければならない時は、「ああ、はい」、「うーん、大丈夫」などの簡素な返答をすると効果的です。
5.個人情報を提供しない
有害な相手に共有する個人情報に注意しましょう。
特に家族や配偶者の病気や闘病生活、あらゆる住所、よく行く場所、趣味についての言及は避けるべきです。
有害な相手が「ドラマを始める」可能性を与えないように気をつけましょう。
6.ショートコミュニケーション
育児や仕事の会議など、有害な相手と関わる必要があるときは、できるだけやり取りを短くしましょう。
・シンプルで短い回答の用意
・世間話を制限する
・できるだけ早く会話を終える
上記を意識的におこなうことで、あなたからの情報量が制限されます。
7.戦わない
有害な相手は、あなたをコントロールするための材料をいつも探しています。
悔しい思いなどをさせられ、時には相手に反論たくなることもあるでしょう。
しかし、戦いを選ぶことはナンセンスかつ、相手にナルシスティックサプライを供給することにもなります。
相手との会話の後にイライラしていたら、ジャーナリング、休憩、気分転換などのストレス解消方法をおこないましょう。
あなたを挑発しようとする、あらゆる試みに反応しないようにしましょう。彼らの望むナルシスティックサプライを与えてはなりません。
8.感情のトリガー
自分自身がどのようなことによって感情的になるのかを認識しましょう。
例えば、「部屋のドアを開けっぱなしにしたままにされると腹が立つ」のであれば、有害な相手がそれをおこなう際は、十分に注意をしてください。
自分自身が感情的になるトリガーを知っていれば、先んじて対策を講じたり、準備をしておくことができます。
9.関わらない
あまり長期的にグレイロックメソッドをおこなっていると、相手に避けていることを悟られ、怒らせる可能性があります。
ですから、できるだけ早く有害な相手と関わらないように場所を動いてください。
どうしても関わり合わなければならない場合、例えば同僚であれば、「別の仕事がある」「メールで連絡する」などと言うことができます。ここでも、情報量は少ないほど良いです。
おわりに
グレイロックメソッドは、有害な相手に対してあなたの情報量を減らすので、人間関係を断ち切ることができない相手とのコミュニケーションには最適かもしれません。
ただし、次の場合には使用しないでください。
・あなたを暴行した虐待的な相手
・ナルシストが議論を扇動してきた
・有害な相手から性的不正行為、嫌がらせの兆候がある
上記の相手には、グレイロックメソッドが効果的でないことがあり、否定的な行動を助長する場合があります。
ひとりで上手くいかない場合は、専門家に相談し、トレーニングを受けたり、対人操作や虐待に関連するサポートを受けるのも良いでしょう。
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![鈴木一弘](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/112506308/profile_9992ca7a55d3c28f359436e6393b9b78.png?width=600&crop=1:1,smart)