成長スピードがアップする【ノイズトレーニング】
"ノイズ"という言葉を聞いて、それを良いものと感じる人は少ないかもしれません。ある種の音楽の世界では、ノイズを雑音とか騒音という邪魔ものとして扱かいます。
確かに、ノイズがないものはクリーンで素晴らしいという考えは存在するでしょう。しかし、視点を変えることによって、ノイズは良いものとして捉えることもできるのです。
今回は、そのノイズをコーチング理論や能力開発の視点で捉え、取り入れていくというお話をしていきましょう。
意識的なノイズ
発達科学や能力開発、コーチング理論においてノイズとは、意識的、無意識的な自己コントロールや変化と捉えることができます。
例えば、あなたが接客業のマニュアルをおぼえて、それを忠実に実行して仕事をしているとします。しかし、環境の変化や、お客様の違いなどによっては、そのマニュアルを意識的に変化させるという場合があります。
そのような変化をノイズとして考えるのです。この意識的なノイズのことを専門用語では"変動性"と言います。
より良くなるためのノイズ
何かを新しくおぼえたり、能力を獲得するためには、意識的な自己コントロールが必要不可欠です。
なぜなら、能力の成長や発達には、意識的な自己コントロールがなくなると止まってしまうという特徴があるからです。
つまり、より良くなるためのコツは、トレーニングや実践に、意識的なノイズ(変動性)をもたらすような工夫が必要になるということになります。
ノイズトレーニングの方法
このトレーニングは、自身の感情や行動、周囲を取り巻くあらゆるノイズに気づき、意識にあげることによって、たくさんの意識的な変化をコントロールして、能力の獲得や成長を促進するというものです。
ノイズトレーニングが自然にできるようになれば、あらゆる物事をより良くするための基本が身についたも同然です。
1.無意識的な感情を評価する
まずは、無意識の定番である感情を意識的に感じ取ることから始めます。
1日の生活の中での感情の変化を、ポジティブ度合い0〜10ポイントで評価してみましょう。最高にポジティブだという時は10ポイント、ネガティブな時なら0ポイントという事になります。
しっかりと意識をして自身の感情を観察してみると、たった1日の中でも様々な変化があることが分かるはずです。
2.無意識的な行動を評価する
ある程度、無意識的な感情の変化を意識できるようになったら、次は無意識的な行動を観察してポイントをつけていきましょう。
座禅などもこれに近いトレーニングになり、有効な取り組みとなります。
1~10のポイントだとややこしい場合は、1~3、1~5など、ポイントの幅を狭めてもかまいません。
3.意識的なノイズ(変動性)を付与する
感情や行動の無意識的なノイズを自覚することができるようになってきたら、そのポイントを自分でコントロールするトレーニングをしていきます。
おそらく、行動のポジティブさの強弱は簡単にコントロールできるはずです。
しかし、感情の場合は、嬉しい、楽しい、心地よい、清々しい、誇らしいなど、なるべくポジティブな感情でトレーニングするようにしましょう。
行動と感情のコントロールができてきたら、実際に仕事や趣味など、様々なトレーニングにポジティブなノイズ(変動性)を取り入れてみましょう。きっと、驚くほど成長スピードが上がるはずです。
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