【玉子屋】ユニークな経営理念が社員の心を動かす!
こんにちは!
今回は私の著書『社員を喜ばせる経営』(現代書林)より、
今いる社員が辞めずに育つ、人材育成の成功法則をお届けいたします。
書籍から引用しつつお話します。
シリーズものですが、ここからでもお読みいただけます。
おべんとうの『玉子屋』ユニークな経営理念
経営理念は大企業が掲げるもの、そんな難しいことは考えられない、
そのように思っている中小企業の社長も少なくありません。
しかし、それは絶対に間違っています。
経営理念は社員に伝え、浸透させるべきものです。
社員がいないならともかく、1人でも社員がいるなら経営理念を共有しなければなりません。そしてそれは言葉にしなければいけないのです。
例えば社員が10人にいるけど、この社員が常に同じ場所で仕事をしているとは限らないです。社長さんだって年中いるわけじゃない。
経営理念に従った考え方で経営をして社員さんにもそれ浸透させて、行動し発言する。
経営理念はそういう素だと思うんですね。
急成長する中小企業はみな、素晴らしい経営理念を持っています。
東京の大田区にあるおべんとうの『玉子屋』さん、株式会社玉子屋は
手作りの日替わり弁当や会議用弁当などを宅配して大成功を収めたお弁当屋さんです。
うちでも取ったことあります。
本当に安く美味しいものが食べられるんです。
この玉子屋はとてもユニークな経営理念を掲げています。
題して
事業に失敗するコツ12箇条
この12カ条をやらなければいいということです。
株式会社玉子屋の菅原勇一郎社長は
『この12箇条に書いてある以外のことはお客さまのことを思っての行動であれば何でもやって良いという理念に反していなければ
自由だという社風が現場から知恵や実行力を沸き立たさせている』わけだと思います。
この内容は具体的に受け止めやすく、
社員にとって極めてわかりやすいものです。
理念に反してなければ何でも自由だっていう社風が、みんなのやる気を出すんですね。
人間が育つ素は
考えさせて
発言させて
行動させて
反省させる。
これを1人の人間が全てやることによって、やりがいが出てくるわけです。
失敗してもそれが自分で発言して行動して失敗したものだと、素直に自分が悪いんだと反省できて、新しい改善が出てくる。
やっぱり自分が考えて発言して行動して反省する。お客さんのことを思っての行動では何でもやっていいっていうのはこれに通ずることだというふうに思ってます。
12箇条はその一つひとつが仕事の現場における教訓として読むことができ、
そのまま社員の行動選択の指針となってます。
言ってみればスローガンとしての経営理念です。
12箇条全体の行間には自社の商売に対する哲学が潜んでいます。
その12箇条を日々の仕事の中で実践していくと、社員は自然に自社の理念と哲学を理解できるようになっていくのです。
経営理念はその会社独自のものですから、このようにユニークなものでも面白いし、内外の印象にも残ります。
TOMAグループの理念は明るく楽しく元気に前向き。
これは私の個性なんです。
こういう人がみんなで集まったら楽しいだろうな、と思ったんです。
暗くて元気がなくてね後ろ向きな人が集まって何かボソボソ言ったらつまらないですよね。だから明るく楽しく前向きという理念を掲げました。
これもユニークです。
このような理念を掲げてるところはないです。
採用面でも、この明るく楽しく元気に前向きという項目が採用の選定基準に入っています。
その理念を見た人がTOMAに応募してきてくれています。
我々の業界って暗い人というか、堅物といった方が多いので明るい人と働きたいなって思うこと重要だと思います。
皆さんの会社は、理念をホームページとか、採用基準の中に入れていますか。
『ホンモノの経営理念』は幹部社員を集めてみんなで作ってもいいと思います。
自社の特徴は何か、社会との関わりは何か、経営理念に何かを掲げて社員全員の心で共有しようかということを語り合えば、
既に『社員を喜ばせる経営』のスピリッツは出来上がっています。
最終責任は社長がとることは間違いありませんが、社員と経営の醍醐味を分かち合い、
みんなで楽しみながら仕事をしていくことが理想で、
それができるのは中小企業の特権じゃないでしょうか。
やっぱり本物の経営理念を作って社員の心を奮い立たせるような理念でないといけないよということだと思います。
松下幸之助さんも『経営理念の確立と浸透が会社を5割成功させる』と言っています。
この5割成功させるっていうのは、社員さんがそういう考え方や行動をするようになったら信じて任せていいんじゃないですか。
信じて任せるってことは、さっきも言いましたけど、人が育つんです。
考えさせて発言して行動して反省する。
これがね、理念通りだったら全ていいよ、任せるよっていう考え方。
これがですねやっぱり人を育てて、人のやる気をね、高めるんですね。