リンキン・パークの新譜。マイクシノダと小室哲哉
「大幅メンバーチェンジでも安心のリンキン・パークサウンド。」
チェスターの死、それから7年。
リンキン・パークの新譜が聴けるとは思っていなかった。
「FROM ZERO」。
リンキン・パークは、僕のライブラリーの中で恐らく唯一デビューアルバムから全オリジナルアルバムを聴き込んでいて、全アルバムが好きと言える唯一に違いバンド。
新たに、女性ボーカルのエミリーアームストロング。ドラムにコニーブリテン。ギタリストのブラッドデルソンはレコーディングには参加しているが今後のツアーには参加しないとか。
それだけ変わったらもう別バンドじゃ‥という懸念をしていたけど、それは良くも悪くも杞憂だった。
先行で公開されていた、「The Emptiness Machine」は、メロディーラインから音まで過去のリンキン・パークファンの期待を裏切らないもので、非常に安心した。アルバムは‥
六曲目の「Casualty」が最もハードなサウンドで、過去のアルバム「The Hunting Party」を彷彿させ、「Overflow」が、女性新ボーカリストが加わった事による新たな機軸。
あとは、「meteor」の頃の様なシンセサウンドとギターサウンドの融合などなど。
どこを切っても1stから7thのリンキン・パークを踏襲していて、安心して聴ける。
結果、チェスターベニントンは、そのボーカルスタイル、ビジュアルなどとにかくカッコ良く、僕の中ではリンキン・パークはマイクシノダとチェスターのバンドだと思っていたのだけど、こっちが思っていた以上にマイクのバンドなんだなぁ‥と改めて感じました。
マイクシノダは、恐らくそこまで楽器のテクニックや音楽理論がしっかりある人ではなくて自己流なんですよね。だからどれだけアルバムコンセプトでサウンド面やメッセージ色がガラリと変わったとしても、曲そのものはある程度のパターンから脱却はできない人なんだろうなぁと。だからどれだけコンセプトやメッセージ性や音作りの面でアルバム全体のカラーが違っても、「シノダ印」を絶対に変えたり歪めたりしないし、できないんだと思いました。
その辺誰かに似てるなぁと思ったら、小室哲哉的だと僕は思いました。TMNETWORKはアルバム毎の音やコンセプト、楽器陣の参加メンバーまでまるで違うんだけど、必ず押印される「小室印」の曲なんですよね。
もちろん宇都宮隆というボーカリストもまた偉大で、音がハードロック調になろうがテクノだろうが彼が歌うとTMにちゃんとなる。マイクの場合はそこまでを自身のラップとボーカルでやっちゃうから余計に「シノダ印」が濃いような気がする。
だからハマる人にとってはどのアルバム聴いても良い意味でシノダメロディー、シノダサウンドから外れてないから、ディストーションギターサウンドがほとんどなくなってようと、逆にメタル色強くなろうと安心して捨て曲なく聴けるアルバムになる様な。
これだけメンバー変わってたら、もうバンド名変えて新バンドでも‥と思うんだけど、音を聴けばまがいなくリンキン・パークなんですよね‥。
よくわからないことばかり書いてる気もするが、結論としては、8枚目も当面ヘビロテできそうです。