見出し画像

書棚の整理と「バカの壁」/「理系バカと文系バカ」、そして「虫坊主と心坊主が説く 生きる仕組み」

 書棚の整理をしていたら、奥から「バカの壁」、「理系バカと文系バカ」と言う本が出てきた。


----- バカの壁 -----

 養老孟司氏の著作。
 解剖学を専門とする医学部教授で、科学哲学から社会時評まで多数の著書がある。
 400万部を超えるベストセラーとなったもので、私の手元にある本には
  2003年4月10日 発行
  2003年6月25日 12刷
とあった。

 『バカの壁』は、無意識に作り出してしまう思考の壁について考えさせられる一冊である。

 拾い読みすると、次のようなことが書かれていた。

 「『バカの壁』とは、人間ひとりひとりが何かを理解しようとする時にぶつかる限界。」

 「人間同士が理解しあうというのは根本的には不可能であり、理解できない相手を、互いにバカだと思う。」

 「いつの間にか私たちは様々な「壁」に囲まれている。それを知ることで気が楽になる。世界の見え方が分かってくる。」

 「知りたくないことに耳をかさない人間に話が通じないということは、日常でよく目にすること。これをこのまま広げていった先に、戦争、テロ、民族間・宗教間の紛争がある。・・・これを脳の面から説明してみよう。脳への入力、出力という面から。」

 「もともと問題にはさまざまな解答があり得る。そうした複数の解を認める社会が私が考える住みよい社会だ。でも多くの人は、反対に考えているようだ。ほとんどの人の意見が一致している社会がいい社会だ、と。」

 「人生でぶつかる問題に、そもそも正解なんてない。とりあえずの答えがあるだけ。私はそう思っている。でもいまの学校で学ぶと、一つの問題に正解が一つというのが当然になってしまう。本当にそうか、よく考えてもらいたい。」

 正義感を振り回す「自粛警察」
 SNSでの過激なあるいは偏見に満ちた投稿、炎上、、、
 テレビのワイドショーなど、マスコミやネットでの一斉バッシング、
 たとえ誤りに気付いても、頑なに発言を変えない、政治家や評論家を名乗る人たち、
 「多様性」や「ダイバーシティ」を唱えるも、実態は伴わず、、、
 などなど・・・・・
 昨今の世の中を見渡すと、考えさせられる事ばかり。

 この本、新たな年を迎えるにあたって、読み直してみるのも、良いかもしれない。

----------

新潮新書 バカの壁養老 孟司【著】新潮社(2003/04発売)

目次
第1章 「バカの壁」とは何か
第2章 脳の中の係数
第3章 「個性を伸ばせ」という欺瞞
第4章 万物流転、情報不変
第5章 無意識・身体・共同体
第6章 バカの脳
第7章 教育の怪しさ
第8章 一元論を超えて


----- 理系バカと文系バカ -----

 バカつながりで?、「理系バカと文系バカ」と言う本も出てきた。

 「エセ科学に騙される理系バカ、文系バカの生態。
 理系と文系の頭はどう違うのか? 
 理系は論理的で、文系は情緒的っていうけどホント? 
 彼らの行動パターンから見えてくる思考の偏りとは? 
 本書では「文系」「理系」という垣根をとっぱらった、バランスのとれた知性のあり方を考える。」
 「これからの時代に必要な文理融合発想法を説く。」
とある。

 自分の好きな世界に没頭しすぎて、極端な行動に走りやすい「理系バカ」。
 「できれば他人と深く関わらないで生きてゆきたい」
 「新型商品を買うために徹夜して並ぶ」
 ・・・・・

 一方で、他人の情報を鵜呑みにして、その場の空気に流されやすい「文系バカ」。
 「取扱説明書は困った時にしか読まない」
 「ダイエットのためにカロリーオフ飲料をガブ飲みする」
 ・・・・・

 あなたはどちらのタイプか?

 これも、読み直してみようか。

----------


PHP新書 理系バカと文系バカ
竹内 薫【著】/嵯峨野 功一【構成】
PHP研究所(2009/03発売)

目次
序章 「理系」「文系」って、そもそも何だ?
第1章 こんなタイプが「理系バカ」「文系バカ」!?(「文系バカ」と呼ばれる10の事例;「理系バカ」と呼ばれる10の事例)
第2章 理系と文系、どっちがトク?
第3章 日本は理系人間が育ちにくいのか?
第4章 「理系センス」がある人はどこが違うのか?
第5章 文理融合センスを磨く5カ条


----- 虫坊主と心坊主が説く 生きる仕組み -----


 ちなみに、養老 孟司/名越 康文【著】の書籍
 「虫坊主と心坊主が説く 生きる仕組み」
が最近発売されたらしい。

 「やりたいことっていうのは仕事じゃねえよ」
  ― 養老孟司

 「成功すればするほど苦しくなるんじゃないかな」
 ― 名越康文

 仕事、成功、世の中、自分、死の圧倒的現実を、静かに説き明かす対談!
 この本では、私たちが日常で感じる「わけのわからなさ」に対する洞察が交わされています。

とのこと。まだ読んではいないのだが、ちょっと気になっている。

----------


虫坊主と心坊主が説く 生きる仕組み
養老 孟司/名越 康文【著】
実業之日本社(2024/12発売)

目次
第1章 「仕事」ってなんですか
第2章 「成功」ってなんですか
第3章 「世の中」ってなんですか
第4章 「自分」ってなんですか
第5章 「現実」ってなんですか
第6章 「死ぬ」ってなんですか


----- 書棚の整理 -----


 なお、書棚の整理だが、読まなくなって久しい、ノウハウ本、古い専門書、ベストセラーなどを中心に整理した。
 棚の奥に隠れていた本も含めて選別し、並べ直したのだ。
 また、あまりに古くて、古本屋では買い取ってもらえそうにないものは、バラしてスキャナーで読込み、PDFにした上で廃棄した。
 いわゆる「自炊」だが、150冊程になった。

 かなり思い切って整理したつもりである。
 これで、書棚に前後二列で並んでいた本たちが、一部を除いて一列になった。
 書名などが一望でき、私としては「すっきり」とした感じなのだが、はた目にはまだまだ「ごちゃごちゃ」、、、に見えるかもしれない。

 断捨離の道は遠い。


いいなと思ったら応援しよう!