僕の好きなアルバム【30th ANNIVERSARY ALL TIME MEMORIALS】
ギターを覚え、エリッククラプトンや
ブライアンセッツァーやクイーン覚え
それから押尾コータローを覚えた思春期。
レッスン終わりにギターを片付けていると
先生は僕に言った。
「10代のうちにブルーハーツを聴いとけよ」
ブルーハーツ?
ブルーハーツってあの、リンダリンダの人?
と、当時の僕。
ブルースやロカビリーを教えてくれた先生が
リンダリンダの人を勧めたことを
意外に思いながらも早速聞きたくなった僕は
すぐに近所の図書館に行った。
その頃僕はよく父と一緒に図書館でCDを借りていた。
まだYouTubeを見るようになるより
いくらか前の頃だったと思う。
そこで借りたのが、
たしかこのベスト盤。
ベスト盤だよ、だって図書館だもん。
いいとこどりがたっぷり2枚組。
1000のバイオリンと1001のバイオリンが
どっちも入ってて美味しい。
正直、その時以来、
僕はブルーハーツが大好き。
歳を重ねながらずっと聴き続けては、
僕にとって大切にしたい事が
たくさん詰まっていることを実感する。
このアルバムは前述の通り2枚組で
たっぷりぎっしりずっしりなので
時々、長い時間をかけて最初から最後まで
聴いてみたくなったりする。
そういうことをすると大体
終盤の満足感と共にやってくる「夕暮れ」に
どうしようもなく心を揺さぶられてしまう。
この歌い出しで
それこそぼんやりとしたあやふやな
説明できない満更でもない気持ちが芽生えて
なんとなく分かったような気持ちになって
でも2番で続きがあって
もう今日は斜め上向いて歩いちゃおうみたいな
意味もなく走りだしちゃおうみたいな
あいつにありがとうってちゃんと言おうみたいな
忘れたくないのに忘れちゃいそうな気持ちを
すっと思い出させてくれるような、
ついでに忘れたいはずのことも一緒に
向き合わせてくれるような、
みぞおちのあたりがグググッてなった後
一気にスーッてなるような
そんなような感じの
優しい優しいパンクロック。
歌詞の通り、
夕暮れが僕のドアをノックする。
おわり。
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