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僕の好きなアルバム【UNPLUGGED】

僕には子供の頃、
ギターを教えてくれる先生がいて
(合計で6〜7年教わっていたと思う)
今僕の弾くギターのほとんどが
その時に覚えた事で出来上がっている。

きっかけはエレキギターをはじめた3つ上の兄。
弟らしい負けず嫌いと天邪鬼を発揮した僕は
アコースティックギターをはじめることに。

師匠のレッスンは毎回楽しくて
子供の僕を飽きさせず(今思えば本当にすごい)
ヨチヨチ歩きなギターが弾けるようになった頃
師匠が僕に1枚のアルバムを教えてくれた。

Eric Clapton “UNPLUGGED”

そして「一緒に1枚まるごとコピーしよう」と
長期計画のレッスンが始まった。
振り返ってみるとこれはなかなかのスパルタだと思う。

「こうやって弾くんだ」と一音ずつ、
指づかい1つずつ教えてもらって
たしか最初はLaylaをやったと思う。
その頃の僕は意外に飲み込みがよかったらしく
「一応弾けてる」というレベルまでは
それなりに習得していき、
Tears in heavenが弾けるようになった頃には
それはそれはまぁ有頂天。
小生意気ブルースぶり小僧の出来上がり。

それでも、気取りもカッコつけも関係なく、
クラプトンが弾くブルースの
ブルースらしいフレーズを
クォーターチョーキングを
大袈裟なピッキングニュアンスを
心から「かっこいい、、」と思っていた。
子供ながらに。くそがき。

そんな事があり、
その時から僕の中でクラプトンは
世界一かっこいいアコギを弾く
外国のオジサンとして定着した。

そしてクラプトンを知ってからまだ
さほど期間の空いていないある日、
兄が誕生日プレゼントかなにかでクラプトンの
ライブDVDを買ってもらったというので
家のTVで一緒に観たときのこと。

エリッククラプトンはUNPLUGGEDの
CDジャケットでしか見たことがなかったから、
映像でみるのはその時が初めてだった。
DVDプレーヤーがディスクを飲み込み
「ブーン」と控えめな動作音を立てるのを
僕はただドキドキしながら見届けていた。

メニュー画面で「本編」のボタンを押す兄
黒にフェイド・アウトするメニュー画面

そしていよいよ本編の再生が始まり
1曲目がはじまるや否や僕はこう言った。


「この人、エレキも弾くんだ!!」

おわり。

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