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世界遺産 熊野古道へ巡礼

7月の連休を利用して、熊野古道を歩いた。
西国三十三箇所巡礼をしていて、第1番札所の青岸渡寺へ行くのに、普通に行ってもつまらないと思い、
せっかくなら歩いて向かおうと考えた。

以前、熊野古道のハイライトコースの「中辺地・近露王子~熊野本宮大社」まで歩いたことがあった。
青岸渡寺へ向かうには、「熊野本宮大社~那智大社」を2日間かけて歩くことになる。

ちなみに、熊野古道と共通巡礼であるスペインのサンティアゴ巡礼へ行くことも考えていて、共通巡礼証明書をもらえる条件を調べていると、まさに「熊野本宮大社~那智大社」を歩くルートが条件の1つになっていた。これはぴったりだと思い、計画した。


スペインのサンティアゴ・デ・コンポステーラとの共通巡礼


当日、大雨により大阪駅からの特急くろしお号が3時間運行見合わせというトラブルにあったが、なんとか夜には宿にたどり着けた。
初日は川湯温泉に泊まり、英気を養う。


川湯温泉の外風呂

翌朝、まず熊野本宮大社へお参りし、いよいよ古道歩きへ出発。まずは「小雲取越(こぐもとりごえ)」というルート。
雲を取るような道を越えるという意味で、熊野古道の中でも難関ルートの一つ。


熊野本宮大社
本宮大社にお参りをして、いよいよ出発


歩きはじめ、小雨がパラパラ降ってきたが、問題なく歩く。
それにしてもやはりそれなりにアップダウンが多く、足取りが重くなってくる。
一人で歩くので休憩は好きなタイミング取れるが、歩き続けていると逆にいつ休憩すればいいか分からなくなる。

休憩するかどうか迷いながら、ちょうど昼食時間に屋根のある休憩所に到着。宿で作ってもらった熊野古道弁当を食べる。
おにぎり2つ、焼き肉、ウインナー、焼き魚、お惣菜そして梅干し3つというボリューム感のあるラインナップ。とくに和歌山らしい梅干しが効いてチカラがみなぎる。


熊野古道弁当

食事を終えて、小休止していると、
サーという音が。おやっと思ったとたんにザーという大雨に!
これは通り雨かと思ってやむことを祈りつつ身支度をしていたが、10分ぐらい経っても止む気配がない。

意を決してレインウェアを着て雨の中を歩いた。
とたんに出る修行感!


身体も足元もびしゃびしゃ


小口までもう少し!

ちなみに、道中、人に会うことは少なかった。
反対方向に歩く欧米人5~6人と、同じルート上で見かけた韓国人らしき親子と、日本人男性1人ぐらいだった。ひっそりと静まった道を一人で歩くと解放感や不安感が入り混じった不思議な感覚だった。

最初は、普段かかえている悩みが何度も頭の中をかけめぐってしまった。
しかし、この雨の中からだんだん何も考えられない状態になっていった。
いつ着くの?本当に着くの?と考えながらなんとか力を振り絞って歩く


約13km、5時間の道の末、ようやく宿に着いた。
小雲取越を完歩。翌日は難関コースの大雲取越を歩く。


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