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Tom LeeはNvidiaがBetamaxになるとは思わない


イントロ

みなさん、こんにちは。
今日、1月27日の米国株式市場や暗号資産マーケットにおいてもプレマーケット時点ですでに強烈な下げシグナルが出ていましたが、その契機となった中国DeepSeekのAIに関しては、Noteプラットフォームにたくさんの解説記事が出ていますので、ここでは触れません。

とはいえ、Tom Leeウォッチャーである私としては、今の状況をTom Leeがどう見ているのかが気になっていたところ、ちょうどタイミングよくCNBCに出演していましたので、ここで紹介したいと思います。



Nvidiaの株価急落

なぜかYoutubeの動画を記事中に埋め込めないので、スクリーンショットを代わりに。。
下のリンクからYoutubeのウェブサイトに飛んでTom Leeのインタビューは視聴できます。

Well, you know, markets don't like uncertainty. They like visibility. They like moats. So, markets are a little scared today. To me, it's an overreaction. I mean, NVIDIA decline is the worst since March 2020. And we know that that ended up being a huge opportunity for investors. I think it's not a fun day, but I'd be looking at this as an opportunity.

Interview on CNBC television @1/27/2025

和訳(意訳含む)「マーケットは不確実性を嫌い、視認性・透明性を好みます。また、マーケットは(ある銘柄やセクターなどの)競争優位性、いわゆるMOATを好みます。ですから、今日の株式市場は少し怖気づいてしまったのではないでしょうか。個人的には過剰反応だと思います。というのも、今日のNvidiaの株価の下げ率は2020年3月以降で最大となったわけですが、その2020年3月の急落時が投資家にとっては絶好の買い機会だったことは明らかです。もちろん、今日はポジティブな気分になれる日ではないとは思いますが、私は買いチャンスだと見ています。」

このようなTom Leeの楽観的な見方に対して番組アンカーは、なぜ過剰反応だと言えるのか?と問われたTom Leeは次のように返答しました。

We don't know if it's overblown. You're right. But this is the nature of technology. I'd be personally surprised if NVIDIA became Betamax in the past week. I mean, that really would be the kind of change that would be required to really justify selling NVIDIA here. And given, I think, the need for AI because of global labor shortage and NVIDIA chip dominance is still strong, unless a new model emerges that doesn't require GPUs entirely, I'd say that markets just... generally do fire ready aim.

Interview on CNBC television @1/27/2025

和訳(意訳含む)「当然、今日の反応が大げさであるのかどうかは誰にも分かりません。ですがこれは技術進化の本質でもあるのですが、そうだとしても、Nvidiaが先週のDeepSeekの技術発表によって、過去のVHS対Betamaxの競争で負け組となったBetamaxのようになるとは思いません。それほどの大きな変化がなければ、今日のようなNvidia株の投げ売りは正当化できないはずです。また、世界的な労働力不足とNvidiaチップの支配力が依然として強いことから、AIの必要性を考えると、GPUをまったく必要としない新しいモデルが登場しない限り、市場はただ”先走ってから後で理由を考える”モードになっていると言えます。」



今現在の注目セクター

インタビュー中盤では、このような荒れた状況の米国株式市場でもおすすめできるセクターに触れています。

I think that year to date, we have three weeks in and year to date, Bitcoin's outperforming, small caps outperforming financials. So, I think the market does look pretty healthy. I would say it's also very encouraging that if we can close on the S&P above 5,881 by the end of this week, it really solidifies that 2025 is going to be probably a double-digit gain year.
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I think financials, to me, represent a pretty good fundamental case of change this year because we have a new administration, and Fed that is dovish, yields that aren't painful for banks, and at a time when it could lead to upside for capital markets activity and multiples are low. So, I think financials remain our number one S&P sector idea.

Interview on CNBC television @1/27/2025

和訳(意訳含む)「2025年も3週間が経過しましたが、年初来でみれば、Bitcoin、小型株は金融株をアウトパフォームしています。ですから、マーケットは実際とても健全な状態に見えます。テクニカル的には、S&P500が今週末までに5,881ptsを下回らなければ、2025年全体で2桁台のリターンとなる可能性は高いです。」

和訳(意訳含む)「中でも、金融株は今年ポジティブな環境の変化を受けるセクターだと思います。新しい大統領と閣僚たち、Fedはハト派であり、債券金利は銀行の利益を圧迫するようなレベルではありません。そして、アップサイドとしては金融市場での活発な動き、さらにPEレシオも低く抑えられています。ですから、金融セクターはS&Pの中ではナンバーワンのお勧め分野です。」

2025年YTDパフォーマンス (Data source; Finviz.com)



最後に

というわけで、今日のNasdaq大幅下落が痛烈なカウンターパンチとなった方も多いでしょう。我が家の資産額も、最近はかなり分散投資を意識していたものの大きく下落してしまいました。

さらに今週は、Mag7の数社が決算発表を迎えますし、おまけにFOMCとPCEの発表もありますので、まだまだ株価は上下に揺れる可能性が高いと思いますが、Tom Leeが指摘するS&P500の5,881ptsを一つの目安線として、あせらず投資チャンスも伺っていければと思います。

それでは!

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トムさんウォッチャー
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