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ご機嫌な闊歩【1月第1週の日記】
2025年1月1日から1月7日までの、1週間の日記。
1本前に長めの旅日記を書いたので、なんだか、短めの日々の日記を書きたくなりました。
1月1日(水) ご機嫌な闊歩
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実家の居間でまぶしくて目覚める。居間は東向きで、朝は太陽光がさんさんと降り注ぐ。初日の出だ。あけましておめでとうございます。
起き出して、母と出かける。近所の神社でお屠蘇をもらい、ご機嫌な二人組として街を闊歩(かっぽ)する。いい年の始まりだ!とさわぐ。
神社に興味のない父は、例年通り初詣には来ず、「メリークリスマス」と真顔で言ってエレベーターに吸い込まれ、自転車の初乗りに出掛けて行った。年末には「ハッピーニューイヤー!」「ハッピーバースデー!(※私の誕生日は1月)」と言っており、ずっと間違っていた。(というボケをしていた。)
1月2日(木) 深夜のコンソメスープ
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深夜、パートナーと別れてしまったことを思い出して悲しくなってしまい、期末試験の勉強で起きていた弟に話を聞いてもらった。
弟は、マグカップにコンソメスープを淹れて私に手渡し、うん、うん、と話を聞いてくれた。
そのあと、「俺は20年しか生きてないからアドバイスとかはできないけど、話を聞くことはできるから」と、言った。
「家族はさ、離れたくても離れられないものだから、聞くよ」
ちんちくりんだった5歳離れた弟が、こんなことを言ってくれるようになるなんて。姉は驚愕している。
少しだけ照れ臭くて、ありがどお、と言ったあと、ありがとう、と、はっきりと言い直して泣きながら笑った。あたたかいスープが胸にしみた。
1月3日(金) バーブシカの運転免許
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祖母宅でコーヒーを飲みながら、祖母のオハコの一つ、ロシアで運転免許をとった話を聞く。
祖父の仕事で、祖父母家族がロシアに住んでいた頃の話だ。祖母はそれまで車を運転をしたことがなく、ロシアで初めて運転したと言うから、めちゃくちゃである。「ロシアで免許を取ろう」なんて奥様は当時祖母以外に居なかった上、教官はロシア語しか話さなかったらしく。どうなっているんだ。カッコ良すぎる。
祖母は今でもロシア語を少し話せて、ロシア語の”おばあちゃん(бабушка: babushka)”に因み、バーブと呼ばれている。
一方、十年前に他界した祖父はボスと呼ばれていた。これは、単に皆のボスだったからと知ったのは、割合最近のことである。ロシア語、関係ないんかい。
ずっと大好きで憧れの、バーブとボス。
1月4日(土)リサイクルショップ、パン屋、図書館
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数ヶ月ほど、通りかかる度に気になっていたリサイクルショップに、自転車で行く。特に何も買わなかったけど、行きたい場所に行けた満足感を携えて、帰りの自転車にまたがる。
帰り道、リサイクルショップに向かう道で見つけた、あったかそうなパン屋さんに寄る。明太子じゃがいもパンと、栗のおやつパンを買う。ほくほく気分。
そのまま足を伸ばして図書館に行き、漢方と植物の本をぱらぱらと読む。「植物は5億年前から地上に存在し、」という記述を見て、悠久の時に思いを馳せる。ごおく…………。
1月5日 (日)今年のテーマ
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午前、更新したパスポートを手に入れる。5年前よりもいい顔つきの写真を見て、ひとりほくそ笑む。目に光がある。
午後、1年ぶりに会う高校の友人を家に招き、お茶とケーキをお供に去年の振り返りと今年の目標を立てる会をする。
友人の今年のテーマは「動」。私は「余白」。
1月6日(月) 身勝手な一喜一憂
仕事始め。
昨年の秋の終わりに体調を崩して会社を辞めてしまった上司が、昨年末(って、たったの1週間前だ)にオランダに移住していたことを偶然知って、ものすごく嬉しくなる。元気そうな写真。
退職に勝手に胸を痛め、移住を勝手に喜んでいるが、これは上司からすると傍迷惑だろうか、と少しだけ悩む。どうかお元気で。
1月7日(火)ぶり鍋をつつく夜
大学の友人ら二人と夜ご飯。ぶりの鍋を食べながら、思い付いた小ボケを片端から全部やる。全部やっても許されると思える人達。嬉しい。ありがとう。
いつか大学院に行きたいと言ったら、二人ともさらりと、いいじゃん、と言ってくれた。二人は博士課程に進んでいる。人生のいろんな選択肢をとった人が身の回りにいて、それもまた、嬉しいことだなあと思う。
ほかの写真たち
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知らぬ人の畑の大根。
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年始だけで一年分のケーキを食べた!めでたい。
今年も、いい年になる!