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リアルを内包するデジタルライフ(アフターデジタル#1)

このnoteはPodcastから一部抜粋した書き起こしです、全編はPodcastからどうぞ。

顧客のデータは属性から行動へ

堀:今回はアフターデジタル2という書籍なんですけど、なんで今回これを取り上げようと思ったかと言いますと、来年から就職する会社がデジタル技術で世の中をよくしていこうというような会社なのでその勉強も兼ねてちょっと読もうかなという感じで読み始めました。

堀:まずビフォーデジタルと、アフターデジタルが何かというところからいくと、ビフォーデジタルっていうのはリアルな世界と、デジタルな世界が部分的に重なっているようなイメージで、今あるようなサービスはほとんどがビフォーデジタルという感じ。


奥田:コンビニの仕入れはデジタルで管理されているけど、サービス自体はリアルで行われて、在庫管理とか支払いとかはデジタルでされているみたいな。


堀:そう、でアフターデジタルが何かというとデジタルがリアルな世界を完全に内包して、リアル接点でもデジタルが活用されるのが当たり前になっているみたいな。


奥田:今の話で行くと無人コンビニみたいな?


堀:無人コンビニもあるかもやけど、そもそもコンビニから入らず、デジタルの知見の上でリアルな店舗が一つのポイントとしてあるような方がアフターデジタルという話に近い。


堀:純粋なオフラインがなくなる、ずっとデジタルに接続されているからビジネス観点としては、今までは属性のデータからターゲティングするのが主流やったんやけど、行動のデータをベースにしてマーケティングすることができるようになる、それによって顧客に対するサービスの付加価値を高められるのがポイント。

パイの奪い合いによるあらゆるサービスのエンタメ化

堀:属性データから状況にターゲティングできるようになったことで、商品販売型のビジネスから体験提供型のビジネスに移行しているという話があるけど、アフターデジタル的な世界になる中でOMO(Online Merges Offline)という考え方が本に挙げられているんやけど、オンラインとオフラインを区別するのではなくて一体のジャーニーとして捉えてオンラインの競争原理から考えるのがこれからのマーケティングに必要なんじゃないかという話をしています。

奥田:そうなってきた時に、人間一人の時間って限られているからパイの奪い合いになっていくよね。

堀:いろんな会社がそれぞれのジャーニーを提供していく中で、その中から好きなのを選んで乗っかれる世界が良いよねという話やと思う。

奥田:そうね、だからフィットネスのジャーニーとNetflixのジャーニーとFortniteのジャーニーは全く違うわけで、面白いのは全部エンタメに入ってることかな。なんかあらゆるサービスのエンタメ化とも言えそう。可処分時間を消費させるには購入だけじゃなくて娯楽性が必要だからあらゆる商品価値のジャーニー化によるエンターテインメントへの前傾化の話にも聞こえてきた。


奥田:でもその中で、生活用品を買わせるAmazonは違うゲームをしてるし、一方でNikeとNetflixとFortniteは戦いあってるし、一方でじゃあその全部のサービスを俺らはiPhoneの中から受けているわけで、ジャーニーのレイヤーはあるよね。インフラ的なジャーニーと、エンターテイメントのジャーニーと。ジャーニーの階層性だね。

バリュージャーニーによる「自己実現」

堀:バリューチェーンからバリュージャーニーへの転換というポイントもあって、バリューチェーンは機能とか、性能とか価格にブランドを乗っけて競争するようなビジネスモデルで、ゴールとしては製品の販売があったのが、バリュージャーニーによってゴール設定が顧客の成功に置き換わったと、顧客の成功というのは自己実現を果たすとか、今より良い状態になるということやけど、製品を販売することはゴールじゃなくて、製品は顧客との接点の一つとして、他の接点の一つ一つがちゃんとコンセプトで統一されていて、それがジャーニーになって顧客はそのジャーニーに乗り続けるってのが新しいビジネスモデルとして本では説明されているんやけど。


奥田:ダイエット幻想でも言ってたけど、ストーリーで売っていくモデルはみんなやるよね。今までのブランド力だけで買わせるのは限界がきてるし、Macがクリエイターのツールとしてあって、人はみんなクリエイターだからみんなMacを持つべきだというような、いい話感に回収される経済活動って感じはするな。


森口:Apple watchなんか見ても、すごいよな、Apple watchに体がついていくって。笑


奥田:まあ運動することで肥満じゃなくなること自体はいいんやけど、そういうロジックだよねと思ってしまうところはあるよね。


奥田:それでいくと、このモデルの限界値もある気はしてて、要はさっき言ったみたいにジャーニーを基盤にすると可処分時間の取り合いになって世界征服が目標になってしまうところはある笑。スケールを目指したモデルだと全員が世界征服できるわけではないから。


森口:国家に近づいて行ってる感じはするよな。


奥田:まあ時代の流れとしてはあると思うけど、そのモデルの限界は認識しといた方がいいなと最近思ってます。


フル版はYoutubeにも上がっています。

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Hiroto Okuda
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