ハワイ島のコンドミニアムに滞在してみた
海外移住、ハワイで暮らす。
そんな甘美な響きに心が躍る。
しかし、いきなり海外移住するわけにもいかない。まずは雰囲気を味わってみたい。ならば……ということで、妻とハネムーンでハワイ島旅行を計画し、コンドミニアムに宿泊して、ハワイ移住体験をやってみた。
宿泊したのはハワイ島カイルア・コナ地区の中心地近くにある「Casa de Emdeko」というコンドミニアム(分譲マンション)。各部屋にはそこの住人が住んでいるが、一部貸出しされている。Airbnbに掲載されていたのを見て、評価も良かったので、ここに5泊することにした。
まずは部屋を見てみよう。
こじんまりとしたリビング、ダイニング。2人で過ごすには、ちょうどいいくらいの大きさだ。
寝室も広くベッドもふかふか。エアコンはないがシーリングファンを回すことで自然の心地よい風を楽しめる。
バスタブがないのは仕方ない。海外旅行あるあるでは、シャワーのお湯が出なかったり、水圧が弱かったり・・・ということが多いが、そこは大丈夫そう。
シャワーの横には、トイレがあり、洗面所が2箇所ある。「洗面所2箇所」はかなりポイント高い……と思っていた矢先、ふとある違和感に気づく。
トイレに扉がない・・・。
妻が洗面所で化粧する姿を見ながら小便しろとでも言うのか。広い洗面所自体にも鍵がかけられない。結局、お互いが「トイレを使用する時は声をかけあう」という原始的なルールをつくる。
テラス……ハワイでは「ラナイ」と呼ぶらしいが、ラナイで食事をしたり、おしゃべりを楽しんだり、本を読んでいる人が多い。
そして、このコンドミニアムの一番の魅力は何と言っても、海に面していることである。ラナイからそのまま住民共用の中庭に出てしばらく歩くと、そのまま住人専用ビーチにつながる。
そして住人専用のプールが2つもある。
なにこれ・・・天国じゃん。
コンドミニアムには日本人や旅行客はほとんどおらず、仕事をリタイアしたような白人の老夫婦が多かった。
ラナイでのんびり読書をしているおじいさん、奥で楽しそうに料理をしているおばあさん。息子か娘の夫婦と孫とみんなで中庭のBBQスペースみたいなところで楽しそうにパーティをしている人たちもいた。
お互いが適度な距離を保ちながらも、にこやかに挨拶を交わしていくような雰囲気。あぁ、最高すぎる。
僕らもスーパーで惣菜を買って、中庭やラナイで食事をとった。まるで楽園のような場所でポキ丼を食べていると、
「何を食べるかじゃない、どこで食べるかだ!」と思わず言いそうになったが、ポキ丼が思いのほかマズかった。何を食べるかも大事だなと思った。
そして、ビーチで写真を撮ってもらった。
まるで「ビットコインで億り人になってFIREした人」みたいな写真が撮れた。ハワイの力はすごい。実際は地元のABCストアで買った激安パイナップル柄シャツを着た中年男性であった。
そして、「ハワイ移住」で大事なことは左ハンドルの車を運転できるかということである。車なしはハワイ島では考えられない。
レンタカーで借りたのは日産アルティマ。もちろん左ハンドル。そして、何のレクチャーも受けず、いきなり人生初の右車線走行。
最初はドキドキしたが、意外と15分くらいで慣れた。
1番新鮮だったのは「赤信号でも左側からクルマが来ていなければ、右折しても良い」という交通ルール。
食事も、衝撃的な円安(旅行当時1ドル157円)と物価高と、その上でチップ(10〜15%程度)も渡すというトリプルパンチを除けば最高だった。
テンション上がりすぎて、何とも間抜けな顔をしている。
人間美味すぎる飯を前にするとこんなものだ。
アボカドのフライなんて美味すぎて、今でも写真見るだけでよだれが出そうになる。
ハワイ島のコンドミニアムに5泊してみたわかったことは、至極当たり前のことではあるが、住む場所と車と食事さえ確保できれば、ハワイに移住して暮らすこと自体は何ら問題ないということだ。(十分なお金があれば)
そして、この海に面したコンドミニアムに住めるなら最高だということだ。(十分すぎるお金があれば)
朝起きてすぐ目の前に遮るもののない太平洋を見て、鳥のさえずりを聴きながら、住人たちと軽く笑顔で挨拶することから1日を始め、つまらないことがあっても広大な海を見ながら波の音に耳を澄ますせると自動的にマインドフルネス状態になれる。
日本とは19時間の時差だから、仕事する時間も日本と重複するところが多く難なくオンライン会議をこなした。
ホテルと違ってスタッフ的な人はいないので清掃もゴミ捨てもベッドメイキングも自分たちですることになるが、それがかえって「今、ハワイに住んでいる」という実感が持てるのだ。
ここに1週間以上滞在したら、もう東京には戻れない自信がある。(それはそれで問題である)
次回はハワイ島の観光で巡ったところをお伝えします!