なぜお墓のユーザーレビューが必要なのか
お寺の広報代行をする会社、株式会社唯の池谷です。
昨年からお墓のレビュー記事「墓地ご契約者様の声」を書き始め、17ヶ寺・39名の記事を執筆、故人を偲ぶ想いやお寺に何を求めてお墓を契約したのかを聞かせていただきました。
最初にレビュー記事を書かせていただいた瑞岩寺(群馬県太田市)は樹木葬やレンタル式永代墓などお墓のタイプが多いため、お墓の説明をユーザーからの使用感を通して紹介しました。
お寺の広報において、なぜお墓のレビュー記事が必要な理由をお伝えします。
「供養とは何かを一緒に考えたい人へ」お寺から説明する資料
そもそも、その家がもつ先祖代々のお墓があれば新しくお墓を買う必要がありません。しかし、私と同じく長男以外の世帯主は実家のお墓に入れません(入りにくいという言い方が正しい)し、遠方で生活する人が故郷のお墓を維持するのは難しいと思います。
単に納骨先を探したい人なら、霊園や公営墓地など条件や価格面で選びやすい墓地や、駅近や施設の充実を求める人にはタワー型(搬送式)納骨堂もあり、手間がかからない形なら送骨を受け入れる墓地もあります。
それでは、お墓を探す人にレビュー記事はなぜ必要なのでしょうか?
それは、「故人を供養してあげたい」「供養への気持ちを誰かと確かめたい」という遺族の気持ちがあります。
私は自分で供養できるので、毎日念仏し故人を偲ぶことができます。一般の方も墓参りだけならお墓に特別なことを求める必要はありません。
ただ、お墓を契約した人から聞かせてもらったのは
という、お寺に求める供養や相談のニーズです。
市民からのニーズに応えるためにお寺やお坊さんが存在するのですが、いざ必要になったときに「どのお寺に相談すればいいの?」と選ぶ基準がわかりません。
近くにお寺があることは知っていても、お寺の中の様子は見えにくい。お寺にある掲示板には難しい言葉が書いてあるだけで、いきなり電話するのもハードルが高い。ホームページを持っているお寺は「墓地受付中」と説明してくれるのはいいが、お坊さんがどんな人なのか見えにくい。墓地のページには価格が書いてない場合も多い状況です。
お墓という、一生ものの契約をする人はくわしく慎重に調べているのですが、お寺はこれまで親族や檀家からの「ご縁」をもとに成り立っていただけに、新規檀家を求めるような広報をしてきませんでした。
外からみれば「一見(いちげん)さんお断り」にも見えるお寺の広報は、せっかくお寺の墓地を調べてくれた人に対し機会を損失しているのが現状です。
お墓のレビュー記事は、実例を知りたい見学者への説明資料
「マスコミ出身の池谷さんがしたいことは、お寺に人をたくさん集めてくることなの?」
お坊さんからよく言われるのですが、私がお手伝いしているのは
「寺院サービスの事例紹介」
であり、お坊さんがお寺のことを市民に説明するための資料作りです。
お坊さんが墓地見学者に説明をするのに、これまで資料がなくても墓地を契約してくれていました。しかし、見学者はこれまでと違って他にもお墓を調べているので価格だけしか書いてないような資料を渡しても、遺族全員が納得してくれません。
お墓の見学者数が減っているとお坊さんから聞きますが、各地で取材していると多くの都道府県で年間死亡者数がこの10年で20%ほど増えている傾向があり、そのほとんどが霊園や海洋散骨を選んでいるとは考えにくいです。
実際に、お墓のレビュー記事を掲示板に掲示しパンフレットにして見学者に渡しているお寺では、昨年と比べて2倍以上の墓地契約を増やしています。
お墓を探す人へ説明するのにお坊さんの説明だけでは満足してくれない現状において、お寺ができることはすでにお墓を契約してくれた人の事例を紹介してあげることです。
大切な人を亡くした遺族が、誰かに相談したいニーズに応えるため、お寺がしてあげることはあります。
私も含めて親をすでに亡くした人は「故人を忘れたくない」という気持ちと同じく、これからもずっと側に居て欲しいという願いから、故人に居場所を与えてあげたいと自宅の近くにお墓を持つ人がいます。
お寺として納骨に悩む人へ安心を与えてあげるために、実際にお墓を持つ人の実例を紹介してあげることはこれから必要なドレスコードだと思います。
株式会社唯 池谷正明
*寺院の方にご案内*
「墓地ご契約者様の声」レビュー記事は現在無料で取材を実施しています。
実績記事を郵送しますのでご希望の方は下記よりお問合せください。
レビュー記事を掲載したインスタグラム https://www.instagram.com/masaike/
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