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物語はここから衝撃の展開へ――9月新刊の鮎川哲也賞優秀賞受賞作・小松立人『そして誰もいなくなるのか』より、「死神からの希望と絶望の宣告」を全文公開!
小松立人先生のデビュー作にして第33回鮎川哲也賞優秀賞受賞作『そして誰もいなくなるのか』が9月19日刊行予定です。今作は異常な状況下での連続殺人を描いたミステリです。その“異常な状況”を生み出すことになる「死神からの希望と絶望の宣告」を全文公開いたします!
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物語が大きく展開し、登場人物たちを翻弄することになる宣告。
この先彼らがどう動き、どんな結末を迎えるのか……、ぜひ本編で見届けてください!
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【あらすじ】
ミステリ作家デビューを夢見る小松立人は、学生時代にとある犯罪に手を染めた。家庭教師先のタンス預金二千万円を、知人同士四人でこっそり盗み出したのだ。ほとぼりの冷めた十年後、盗んだ金を掘り起こすために集まった小松たちは、崖崩れに巻き込まれて命を落とした。
――はずなのに彼らは、死神から一週間の猶予期間を申し渡され、事故の七日前に戻る。期間中は仲間を殺害することで相手の残りの寿命を奪うことも可能だという。死までの一週間、小松はこの奇妙な出来事を小説に仕立てて新人賞への投稿を目指すことに。しかし、仲間たちは次々と……。独特な感性で描く、“特殊設定×サスペンス”長編。
【書誌情報】
書名:そして誰もいなくなるのか
著者:小松立人(こまつ・たひと)
判型:単行本(四六判上製)
定価:1,870円 (本体価格:1,700円)
頁数:238ページ
装画:syo5
装幀:大岡喜直(next door design)
発売日:2024年9月19日 ※地域・書店によって前後する場合がございます
■小松立人(こまつ・たひと)
1974年大阪府生まれ。大阪市立大学卒業。沖縄県在住。2023年、第33回鮎川哲也賞に投じた、『そして誰もいなくなるのか』で優秀賞を受賞。本書が単行本デビュー作である。鮎川哲也編『本格推理11』(光文社文庫)に「キャンプでの出来事」が収録されている。