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「今年一番のときめき」「もっとずっと読んでいたい」など絶賛の声が続々! 深沢仁『ふたりの窓の外』先読み書店員さんの感想をご紹介!その2

11月29日に刊行した深沢仁ふかざわじん『ふたりの窓の外』(東京創元社/単行本)。刊行前にプルーフ(原稿を簡易製本したもの)を読んでいただいた書店員様から多くの感想を頂戴しました。絶賛の声を数回に分けてご紹介させていただきます。

写真:奥出航介/装幀:アルビレオ

自分を裏切った恋人ともうすぐ旅行に出かけるはずだった女、その恋人の代わりに旅に同行することを申し出た男。なぜか承諾してしまった女は、それまで見ず知らずだった男と春の宿で一夜を過ごすことになる――。
春の宿、夏の墓参、秋のドライブ、そして冬の宿。火葬場での出会い以来、それぞれの季節に一度ずつしか会うことのなかったふたりの一年を四章仕立てで描いた、絵画のような恋愛小説。
『眠れない夜にみる夢は』の著者の新境地的傑作。

ふたりの窓の外-深沢仁|東京創元社

■書店員様からの絶賛コメントその2(※氏名五十音順)

大人の恋の物語。ゆっくりと優しく二人の距離が近づいていく。
窓の外の景色が変わっていく様に、二人の心もだんだん変わって近づいていく。
本当に優しい恋の物語でした。
紀伊國屋書店 エブリイ津高店 髙見晴子さん

温度がすごく伝わってくる作品でした。
胸に抱いた犬の体温、濡れて足に張り付いたジーンズ、握りしめた雪の冷たさ、温泉でほぐれる身体、布団に入ってきた瞬間の寒さと人間の温かさ、体に回された重いというより暑い腕。
お話に夢中になってしまい、二人が再開するまでの間にどう過ごしていたのか、これから二人は一緒にどう過ごすのか、ずっと考えてしまっています。
丸善 丸の内本店 玉井佐和さん

んんんんー!やっぱり私は深沢さんの文章が好きだ……!!鳴宮さんと藤間さん、最後まで二人の関係のゆくえが分からず、四季を一気に駆け抜けました。もっとずっと読んでいたい……!でもこの余白がいい……!相反する思いに悶えながらも、涙が止まりませんでした。
紀伊國屋書店 武蔵小杉店 鶴見真緒さん

透明度の高い、それでいて徐々に心に浸透していく物語に、読み終わったあとはその余韻で満たされている状態が心地よかった。
紀伊國屋書店 グランフロント大阪店 豊永大さん

初めて体験した恋愛小説がこの作品で本当に良かったです! 美しく静かにふたりの距離が近付いていく……愛の言葉は無くても惹かれあっていく様子があまりにも尊い……! 素晴らしい一冊に出逢えて心が満たされています!
三省堂書店 一宮店 中野亜沙美さん

あぁ、なんてロマンチックなんだろう。孤独な二人が出会い、ゆっくりと互いに癒やされていく様に、静かでとても温かい愛を感じました。こんなふうに大切な人と優しい人生を育んでいけたらいいと思わずにはいられません。ロマンチックで優しい大人の愛の物語でした。
未来屋書店 新浦安店 中村江梨花さん

静かで、強く、とても優しい感情で満たされたふたりの姿に、堪らない気持ちになる。いつまでも続いてほしい、終わらないでほしいと願いながら読んだ。
HMV&BOOKS OKINAWA 中目太郎さん

ずっと心地の良いプロローグが続くような物語って、ちょっと珍しい。このまま、どんな物語が始まるのだろう、というほのかな期待とこのまま、始まらずにいるのも悪くない、という気持ちが入り混じる。最後の最後の展開で、あーあ、はじまっちゃったなぁと、気持ちよく笑いながら、二人を送り出す心地よさに、とても素敵な気持ちになりました。
スーパーブックスあおい書店 春日店 並木宏誌さん

続きが読みたい……でも、現実から離れた旅のような、2人の美しい物語の終わり方として一番ふさわしいとも思います。それでもやっぱり彼らの続きが見たいくらい、2人が好きになりました。
ジュンク堂書店 Nさん

あまりにも非日常なシチュエーションから始まったふたりに、恋の気配はかけらもなかったはずなのに。静かだったふたりの間に少しずつ響き始める、胸の高鳴り。ふたりの”一泊二日“が春夏秋冬、ずっと続きますように。読後静かに余韻に浸る…。とても素敵な恋愛小説でした。
紀伊國屋書店 天王寺ミオ店 西澤しおりさん

四つの季節を互いをよく知らない二人で過ごす。旅の回数を重ねるごとに近づくふたりの距離、ふとした相手の仕草を愛おしむ様子にきゅんとします。きっと読んだ方の大切な一冊になります!!
ジュンク堂書店 名古屋栄店 西田有里さん

奇妙な関係性で始まった二人の物語が、とても素敵な恋愛物語に昇華されていく様に、時には応援し、時にはジリジリしつつ、二人の視点で交互に紡がれる物語に没頭してしまった。今年一番のときめきをいただきました。
虎ノ門書房 本店 根本隆仁さん

この小説、めっちゃ好きです!ふたりの距離感と同じくらいに心地良くて、ふたりの性格から成る言動がとてもリアルに伝わってきました。映像が頭に浮かぶ素敵な作品でした。どの章が好きか?全部好きです!
明文堂書店 高岡射水店 野口陽子さん

あまりに美しい世界のなかで変わり者の二人の縁が深まっていくのを静かに見つめていられるのが最高でした。
本のがんこ堂 野洲店 原口結希子さん

ひとつの季節に一度だけ会い人生を重ねるふたりの恋愛は、一本の映画を見ているようでした。
微睡から少しずつ目覚めていくような雰囲気にいつまでも浸っていたかった。
マルサン書店 サントムーン店 原田里子さん

火葬場で出会った男と女の、一年間の物語。ひっそりとこっそりと自分の宝物として大切な人に手渡したい。そんな一冊。
精文館書店 中島新町店 久田かおりさん

遠すぎることもなく、近すぎることもなく。この二人の関係がとても素敵で引き込まれました。
未来屋書店 碑文谷店 福原夏菜美さん

もどかしさを感じながらも、ふたりの間に流れる優しい空気をいつまでも見守っていたい、そう思える物語でした。
紀伊國屋書店 相模女子大学ブックセンター 藤井亜希さん

好き。か、どうかがわからなくて、だけどこの関係を大切に感じているのだけは確かで。こんなにシンプルでこんなにするっと胸に沁みるラブストーリーは久しぶりでした。好きだなぁ、この本。
紀伊國屋書店 広島店 藤井美樹さん

春夏秋冬で章分けされているのがすごく良くて、ずっと一緒にいてほしいと願ってしまう二人でした。おもしろかったです。
ジュンク堂書店 上本町店 光定真美子さん

めぐる季節の中で、ほんのり色づいていくふたりの時間。どの季節もふたりで行きたい窓の向こう側。
六本松 蔦屋書店 峯多美子さん

■書店員様からの絶賛コメントその1はこちら!


■深沢仁(ふかざわ・じん)
2010年、詩集『狼少女は羊を逃がす』を自費出版。翌年、『R.I.P. 天使は鏡と弾丸を抱く』で第2回「このライトノベルがすごい!」大賞優秀賞を受賞、本格的な執筆活動をスタートさせる。20年には作品集『この夏のこともどうせ忘れる』で第12回高校生が選ぶ天竜文学賞を受賞。ほかの著書に『眠れない夜にみる夢は』『渇き、海鳴り、僕の楽園』〈英国幻視の少年たち〉シリーズ(全6巻)などがある。