【エピソードZERO】嗚呼、表現者
「読ませてもらいましたよ。同じような作品は過去にいくらでもあります。それに三流だ、あなたの作品は」
誰もが私にそう言うのだ。その度に溜息が私の心と頭に霧をかける。その霧が私の未来を曇らせ奪っていく。そこで私はその霧を振り払うように攻撃的になる。
「だからなんだと言うのですか」自分を守るための自己防衛だが、虚しさが広がっていく。
「これ以上の侮辱の言葉を私は知らないので、ここまででわかってもらえませんか。私もプロです。プロの判断です」
「いいや、わかるはずもない、あなたの言って