㈱東京かんかん代表「ムッシュかんかん」こと小川弘のプリミティブアートに関する経験や知識の一部をご紹介するnote。今回はアフリカンアートと聞いて多くの人がイメージするであろう「仮面」についての文章をご紹介します。 使い込まれた仮面には精霊が宿っているアフリカの仮面の多様性 サハラ以南のいわゆる黒人アフリカと呼ばれている地域には、数多くの仮面文化が存在する。西はリベリアから東はタンザニア、南はコンゴ民主共和国からアンゴラあたりまで非常に広い範囲に分布する。 仮面は人々の生
イスは単なる座る道具を超えて、社会的存在としての意味を担うアフリカにおいては仮面や神像が各部族ごとにさまざまな形態を持っているように、イスの形も非常に豊かである。ひとつの部族で何十種類ものデザインを見ることができる。まさに創造と変容の宝庫である。 アフリカの社会ではイスは二つの利用目的に分けることができる。ひとつは日常的に実用品として使われるイス、もうひとつは儀礼や祭礼に使われるイスである。日常的に使われるイスは機能面を重視した単純なものが多いが、表現における制約がない