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Abema出演の日本は多様性がないからカナダに移住した人に自分の意見をマジレスする

「日本には多様性がないから国を出た」という人の話を聞いて
大変もやっとした気持ちになった。

そこで何故もやるのかを日曜日ずっと考えてみた。
すると自分の中で2つの理由があるということが整理できた気がする。

そして、これを説明できれば、
20代の内になんとなく日本への不満のために海外移住し、それによって30代以降の人生を崩壊させるリスクがあることを自分の人生の後輩達に警告できると思ったので書き残す次第である。

今日はそんな話。


動画内での女性の意見をまとめてみる

始めに、Abemaの動画内で日本からカナダに移住した理由を話したこの女性の意見を下にまとめて置こうと思う。

ただし、そもそも私の認識が間違っている場合もある。
皆さんには動画も見てほしいが、時間がない人のために要約を書きたい。

動画から判断するに、彼女は日本での生活に関して以上のような理由から住みたくないと考えたらしい。

とはいえ、これが彼女の言いたいことのすべてではないと思うため、彼女が自分のYouTubeチャンネルで上げている動画も添付し、しっかりと彼女の意見を理解することにした。

その結果彼女が国をでたメインな理由は5つだ。

①日本は全体主義が強すぎ、個人の自由を尊重しないから

彼女の最初の意見はこうだ。

日本は、特に同じ日本人に大して同調圧力が強い。
そしてこの事は彼女に対して強いストレスであった為国を出た。

この意見を補強するため彼女は自身の経験を語る。

例えば、自身が緑色の髪色を持っていることや、ピアスの穴が沢山空いている事、タトゥーが多いことが社会に認められにくいという実体験である。

また、このような日本人の考え方のために日本は多様性が低い国だとも考えている。特に、LGBTQへの尊重やフェミニズムの浸透が遅いことは、彼女にとって全体主義が生み出す悪い影響の一つである。

※注意 彼女はAbemaの動画内で語っているが、出身は福岡県であるという。そのため彼女の経験の多くも福岡県で経験した事かと想定される。

②日本社会は非常に上下関係が厳しく、下の人間は意見を言うことができないから

日本社会は明確に上下関係が存在しており、下に属する人間は上に属する人間に対して自分の意見を主張することができない事も日本を出た理由だ。

彼女は自分の学生時代の経験を元にこの意見に至った経緯を説明した。
自由な服装を学校内で出来ず、学校が彼女を問答無用で従わせようとしていた経験は彼女にとって大きかったようだ。

③日本は他人に干渉する傾向が強いため

日本人は他人に干渉する傾向が強い事も理由の1つだ。

彼女はこの部分に関しては、日本人のカップルは例えば恋人に対して、
「昨日どこに行ったか」、「誰といたか」、「何をしたか」など詮索する傾向が強く、外国人の人もそれに対してうんざりする傾向があると意見した。

④日本はアートやクリエイティブな活動に関して支援的ではないから

彼女は女優業をしているという特徴があるため、日本がアートやクリエイティブな活動に関して支援的でない姿勢に対しても批判した。

その理由としては①の要素も影響していると考えている。
日本は新しい規範的な日本人像から離れている人を嫌う傾向にあるので、芸術的な人間が評価されないのではないかと私見を答えた。

⑤日本は完璧主義すぎるため

最後に彼女は日本社会があまりにも完璧主義することにも疑問を呈した。

例えば交通機関が非常に規則正しく運行していることを例に出し、このような社会システムを維持するために日本人は非常に規則正しく、完璧に業務を遂行することを求められていると批判した。

彼女によると、このため日本人は疲弊している事を指摘している。

以上の観点を真面目にまとめた上で、彼女の意見に対して自らの意見を記載するとすれば以下の様になるだろう。

自分の意見:
東京に来れば解決しないか?

始めに、彼女が意見をする事自体は尊重されるべきだ。
意見を言う自由は絶対に守られなければならない。
その上で、私の対立意見を書くとすればこうなるだろう。

福岡ではなく、東京の中流階級以上の生活をしていれば、
カナダに行かなくてもそれほど悩むことはないのでは?と思う。
更に本質的にはカナダに行くことで解決する悩みなのだろうか?

メリットが私にとっては弱い

彼女は日本の全体主義が好きではないと話すが、そう思うようになった経験としては自らのファッションが周辺に認められなかった話をしていた。

私からするとピアスをいくつでも開けられるから母国日本を離れて、稼ぐ手段を失うことはどうにも手痛い。

メリットが弱すぎる。

これが私が日本では迫害される少数宗教団体の信者だとか、日本では認められない政治志向の人間なら分かる。だが私はファッションをそこまで人生をかける程の重要な自己実現のアイテムとして考えていない。

それと、カナダならどんなファッションをしても受け入れられると思っているのは大間違えだ。カナダ人の友人も普通に母親に「あんた、なんて格好してるの」と怒られていた。

カナダは日本人よりも他人には興味はないが、別に相手のファッションをすべて受け入れている訳でもないと思う。

カナダに限った話ではないが。

デメリットが大きすぎる

その上で思うのだが、やはり私にとってはカナダ移住はデメリットが大きすぎる。一体どうやってカナダで今の仕事の収入と同じくらいの給料を稼げばいいのか。

日本であれば新卒カードを使って自由な業界を選択し、職務経験を詰むことができる。ありがたいことにまぁまぁしっかりした大学に行ったので、そもそも面接をしてくれない会社はなかった。

いわゆる日本の大企業に入れればカナダで移民として泣きながら仕事を探すよりも楽に800万円稼ぐ道が見えてくるのが日本だ。

800万円。これだけの金が稼げれば妻も子どもも養える。それに対してカナダで暮らしてこれくらいの給料を稼ぎ中流階級として生きていくためにはどれだけの努力がいる?

そう考えるとやはりファッションや自分の意見を言えない事程度は別にどうだっていいではないかと思い始める。

10代~20代前半固有のメリットで30代以降を潰すのか

とはいえ、自由なファッションをして生きられる(と思える)ことの素晴らしさも分かる。ただし、私からするとそれは10代-20代前半までのメリットだ。

支える家族もいないし、親も年老いていないので自分以外守るものがなければ、そのような自由なファッションに重要さの軸足が置かれる事も分かる。

ただし、その決断をしても30代になると家族を作るかもしれない。子どもができるかもしれない。親が病気になるかもしれない、それによって親の住宅ローンが払えなくなり、親が愛情のこもったマイホームを失うかもしれない。

こういった危険に対して対処したくなってくるのが30代だ。そして30代以降の悩みを解決するのは「自由な社会」ではなく「安定した社会」で、「ファッション」ではなく「金」だ。

私の場合はこの動画を見て「確かに日本は息苦しいところがあるよね」と思っても「だからカナダに行って息苦しくなくなるけど、0からスタートのアジア人移民になる!」とは絶対に思わない。

10-20代の身軽な年頃の頃に思った衝動に任せて30代以降の安定を捨てるのはやはり危険ではないか?

結局、東京に来ればある程度解決しないか?

最後に思うのだが、仮にファッションなどに関する経験から福岡の生活が嫌になったのであれば東京に行けばよかったのではないか?

東京に行けば派手なファッションを好むコミュニティはあるし、安定した仕事もある。地方都市ほどあなたのことを詮索する人間もいない。東京23区内で育った私が言うのだから断言する。

港区にいれば別に誰もあなたのことを気にしない。

だからやはりカナダに行くことは彼女のエピソードから考えると私ならメリット少なく、デメリットが多い決断だ。

自分の住んでる地域だけを日本と思わない方がいい

最後に彼女の動画を見て思ったのだが、自分が住んでいる地域の社会だけを見て、「日本ってこういう国だよね」と判断するのは本当に危険だ。

彼女もほとんどの経験は福岡で培われたものを日本だと思っているが、福岡と東京のファッションに対する自由さはそれはそれは違う。しかし、福岡で体験した自分のエピソードからだけで「日本像」を作ってしまうと将来に関わる大きな決断の時にミスリードする可能性は必ずある。

しかし、なまじ自分の国だと思ってる分、自分の体験だけから日本像を作ってしまうのはよくあることだ。だから是非とも海外に行こうと思っている人は多くの日本人とも話して欲しい。大学生のうちに一度日本全国の旅行をしたり地方でバイトしたりして地域が違うとどれだけ価値観も違うのかぜひ学ぶべきだ。

海外移住という選択肢はやり直しはきくが、経歴へのダメージは大きい。ノーダメとは思わずにしっかり決断するべきだと私は思う。




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