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海外フリーランサーとして搾取される若者について

⚫︎完全リモートワーク
⚫︎報酬は年500万以上
⚫︎福利厚生充実
 ⚫︎毎年一回世界の何処かに全社員旅行

こんな仕事があったら貴方はやりたいですか?

ただし条件が一つあります。
これ、個人事業主契約なんです。

夢のフリーランサーになります

という事で本日の相談はある在日コロンビア人の話です。

今の会社に待遇があまり良くないんです。

夢だった日本での暮らしを始めたのに、
サービス残業が多いし、夏休みや冬休みもないんですよ。

これじゃ旅行もいけません。

それで、どうにかして待遇を良くしたいと思って仕事を探し始めたんです。そこで、この会社を見つけたんですよ。

どうでしょう?好条件ですよね?

と紹介されたのはドイツのあるデザイン会社
どうやら世界中のクライアントを作るために、ヨーロッパ以外の国にも拠点を作って仕事を行っているようです。

ただし現地法人を持っていないので契約は
フリーランスになると...

夢みたいな労働環境でしょう?

完全リモートワークになるし、給料も上がる。
それに一年に一回社員旅行で外国旅行とかできるっていうんですよ。

だけど契約形態がフリーランスになるみたいなんですよね。

まぁ税金を自分で計算しないといけないのは面倒くさいけど、
それ以上に待遇が良いから働いてもいいと思ってます。正社員との違いなんて税金くらいですよね?

ニコニコ顔の彼が怖い。なんちゅー発言するんや

フリーランスのデメリットが税金を自分で収めることだけって認識になってるのは危なすぎるねん...

夢みたいな業務内容に潜む、
悪夢みたいな可能性

ハッキリ言って、彼の様な認識をする人は決してフリーランスになるべきではないです。

なぜなら、「個人事業主」になるにも関わらず、メリットだけを見てデメリットを見ようとしないからです。

利益も全て得られるが、その代わり責任もすべて自分が取る「事業主」の世界に足を突っ込むには無謀すぎません?

抽象的な話はコレくらいにして、具体的な話をしてみましょう。

上記の業務環境、仮にフリーランスで契約だとすれば恐ろしい内容になるかもしれません。

例えばこんな感じです⏬️

  • 500万以上の給料がもらえる

    • 業務に瑕疵があるとして報酬を払わないこともできる

    • やろうと思えば未払いも可能

  • 完全リモートワーク

    • ただし、業務にかかる備品は全て自分で用意してもらう。そうなると経費が増える

  • 福利厚生が手厚い

    • それはドイツ本社の社員だけの話。個人事業主の人達は世界旅行も自腹です。ただし参加してもいいですよ。なんてことも

いや、もう話が違うだろ!
って思うほどリスクだらけですよね。

この会社、本当にいい会社の可能性もありますが、フリーランスを使い潰す想定で動いてる可能性だってありますよね。

報酬の未払いって本当に珍しい話じゃありません。そこのリスクに気がつきもしない時点でかなり危ういと思うんです。

しかも訴訟できないというナイトメア

しかもこの会社登記地がドイツのブランデンブルク州なんです。

つまり、給料の未払を発生させたら恐らくドイツで裁判を行わないと法的な裁きを与えられないってことですよ!?

最大年収500万くらいのために、

  • ドイツに渡航

  • 現地の弁護士を雇う

  • 裁判を開始

なんてやってられますか?
よほど暇人じゃない限り無理ですし、おそらく費用対効果悪すぎです。

つまり、いくらでも踏み倒せる立場にいませんか?

契約内容を確認しないと確定は出来ませんが、それにしたって彼のリスクへの考え0の姿勢はとても何かあった時に耐えられそうにもありません。

いや、本当にこういう時にリスクに対して一考する素振りもないのは怖いのよ...

海外フリーランサーは正社員になれないから?

しかしながら彼が憧れた理由はわかってるんです。

多分日本で活躍するフリーランサー外国人に憧れたんでしょうね。

彼らは大体、エンジニアとかデザイナーで、仕事をしつつYouTube活動もして、日本生活をエンジョイしてる様子を動画に収めてます。

きっとあんな風になりたかったんですよね。

でも、おかしいんですよ。実際のフリーランサーの世界は技術があっても騙されてタダ働きさせられたり、仕事欲しさに単価の安い仕事をめちゃくちゃやって疲弊する人が一杯いるんです。

でも、動画内ではそんな素振りも見せずにキラキラ生活してるところしか見せないので、やっぱりああいうコンテンツは情弱ビジネスなんだなと思ってしまいます。

日本に住む外国人の若者の労働に対する知識の薄さはヤバい

結論、こんな会社で働くことはおすすめできません。

仮に彼がリスクを背負って更にバリバリ働くことを求めているとすれば理解が出来ます。でも彼は甘いメリットの部分しか見えていないので法律で守れなくなる世界で働くことは推奨出来ないのです。

そして、実は日本に住む外国人の若者はこういう罠に簡単にハマります。なぜならたいして労働に対する知識がないからです。

税金や雇用形態の知識が本当にない人が多いんです!

それこそ、正社員と個人事業主の違いもわからないです。その上、彼らはYoutubeの動画やブログの投稿、そして友達の言葉を信用して仕事を選んでしまいます。

正しい情報ソースも探せないようならどうやって外国で生き残れますか??

生き残れないんです。ですから、私の観測上5年程度で生活が破綻して国に帰っていきます。
でも現地人の私からしたらこう言えるんですよね。

いや、最初の段階から計画できないから終わってたんだよって

やっぱりこういうのを見ていると、多少日本社会に不満があっても、日本で生まれたのなら上位大学に入って、上場企業で働きながら海外旅行でもたまにしておけよ…と心底思います。

でも結局彼はそこで働くみたい

ですが結局彼はそこで働くことにしたようです。

いやーアドバイスだけできればいいんで失敗しても気にしないんですが、みんな甘い話に考えなしにホント突っ込んでいくなぁと思いました。

在日外国人の20代の若者は本当に無鉄砲ですよ。

そして、実際無鉄砲だから成功したっていうのはごく僅かで、10人に1人もいません。実際は無鉄砲だから屍がゴロゴロ転がってます。

だから注意してやったのに...

って思いながら今日もネタをありがとうと思う日々です。

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