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日本ブランドの行方 ①ビッグ3について考える。
(下記の人物名は敬称略させていただきます)
はじめに。
川久保玲も山本耀司も
勿論ご活躍中で現役バリバリである。
ファンとしてはいつまでも作り続けて
欲しいと思うが、一考察として考えて欲しい。
昨今の欧米のラグジュアリーブランドの
デザイナー交代や退任が続く中で
今回は日本を代表するビッグ3(コムデギャルソン、ヨウジヤマモト、イッセイミヤケ)の
後継者について考えてみる。
①イッセイミヤケ
ビッグ3のうち、創業デザイナー三宅一生
ご存命中に上手くバトンを繋いだのは
イッセイミヤケで、滝沢直己というデザイナーに引き継いだのが1999年。
その後、幾人かのデザイナーを経て、
現在はデザインチームでイッセイミヤケ社は
主なブランドを運営している。
②コムデギャルソン
コムデギャルソンのデザイナー、川久保玲は
創業者デザイナーであり、
オーナー権社長でもある。
1969年に創業し1981年にパリコレクションに
デビューした。
今年(2025年)で56年目のブランドである。
Junya Watanabeの渡辺淳弥、Tao栗原たお、
noir Kei Ninomiya二宮啓という
社内デザイナーを抱える。
ギャルソン社出身だとのsacaiの阿部千登勢、kolorの阿部潤一、White Mountaineeringの
相澤陽介、beautiful people の熊切秀典、
matohuの堀畑裕之、Fumito Ganryuの丸龍文人、
TOGAの古田泰子、コムデギャルソンオムの
元デザイナーであった田中啓一など
数多くの出身者がいる。
またUndercoverの高橋盾は2000年代当初に
オムプリュスのデザイナーになりたいという
発言もあった。
正直なところ、誰もしっくりこないのだが、
後継者は数人に絞られている気がする。
③ヨウジヤマモト
ヨウジヤマモトの創業は1972年。
山本耀司が創業デザイナーであり、
パリコレクションにはギャルソンと同じく
1981年にデビュー。
ヨウジヤマモトは正直、山本耀司以外が
思いつかない…ヨウジ社出身のデザイナーも
多いのだが、コムデギャルソンとの一番の違いは山本耀司というデザイナー自身にファンが多く存在するという点。
これは山本耀司自身が表舞台に出ること多く、
服以外のことを語る場面も多く
本人の哲学や生き方にシンパシーを
感じるファンが多い。
ご本人もかつてのインタヴューで
「山本耀司以外のヨウジヤマモトはない」
と仰っていた。
後継者としてはヨウジヤマモト社の方が
かなり難しいだろうと思う。
昨年私がTwitterとThreads で書いた
文章を引用する
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素晴らしいブランドを作り続ける
デザイナーやパタンナーがいる一方で
毎シーズン訪れるコレクション制作という
激務。これを数十年続けられるブランドは
日本には数ブランドしかない。
日本ブランドは後継者で上手くいっているのは
イッセイミヤケとKENZO(フランスブランドだが創業者は髙田賢三)だと思う。
また私が危惧しているのが
機屋や生地屋、縫製工場の衰退
職人の減少などだ。
これについては追ってまた記そうと思う。
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Comme des Garcons青山店、
ブルーの水玉模様とガラスの曲線が美しい。