経済低迷に思うこと 2022/10/15
日本経済低迷している大きな原因は、30年近く賃金上昇が見られないからだと思うのです。
本来なら企業は稼いだお金で、設備投資をし、技術開発をし、より効率的に売り上げを伸ばし、雇用者の賃金をアップさせるのが既定路線なのですが、日本の場合はそうはならないですよね。
それは2000年代前半に技術を生み出すはずのいわゆるメーカーとよばれる企業が、安い労働者を使おうと、海外に工場を立てまくった時代があるのですよ。その主な国が中国という国で、そこに大規模な工場を建て、現地で安い賃金で働いてもらい、出来上がった製品を、日本へ輸出するという流れを作っていたのですね。
その頃の日本というと、とりわけ工業地帯とよばれる、京浜工業地帯、中京工業地帯、阪神工業地域、などで、大規模な空洞化が始まってしまったのですよ。生産ラインが中国へ移行してしまったので、国内の工業は閉じることになったのですね。
で、本来なら設備投資が活発な国というのは、技術革新も生まれて、GDPも増え、経済成長をしていくのですが、日本国内は、日本企業が国内の内需を増やすという取り組みをやめてしまい、逆に海外の需要を増やすという取り組みに変更したので、普通に考えて経済成長は止まるよね、というお話です。
さらに2006年頃に派遣法が改正されて特別職に限った派遣が一般職も対象となり、「高い給料を払うなら、派遣で安い労働者を使い、経費で落とした方が得だよね」と考える経営者が増えたのですね。今後ますます賃金上昇は見られず、日本経済も低迷の一途を辿るのではないでしょうか。
さらに日本って、大企業も多いけど、それ以上に零細企業がめっちゃたくさんあるんですよね。本当にモノを作らず、入ってきたモノを横へ流す程度で粗利で稼いでいる零細企業が多いのです。そういう企業は設備投資や技術開発などできっこなくて、従業員の雇用を守るのがやっとという綱渡り状態だったするのです。
で私の意見なのですが、そういう企業は業界ごとに振り分けをして、せめて技術開発ができるくらいの中小企業レベルまで、合併や統合をしていった方が、日本経済を考える上で、長期的にプラスに働くと思うのですよ。
そして【新卒採用】などというアホ採用制度はとっととやめて、高校や大学で学んできたことを直接活かせる採用制度にした方が、経済のためにも、働く人のためにも、よっぽど良いと思うのですよ。
さらに大学院で学んだ人をもっと優遇する措置をしっかり整えるとも重要と思うのです。
それと同じように、社会で何かを成果を出した人を国籍性別年齢を問わず評価する仕組み作りが、今の日本には必要かなと思ったりもします。
このくらいやれば日本経済は少しずつでも上向くと思うのですが、どうでしょうかね。