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竹久夢二『黒船屋』〜構図のモデルとなった一枚の西洋画とは?
竹久夢二の『黒船屋』は、大正時代の日本美術を代表する作品の一つで、その独特なスタイルと深い意味合いで知られています。この作品の最も顕著な特徴は、和服を着た美しい女性とを抱いている大きな黒猫。この女性の描写には、夢二特有の細面、憂いを帯びた大きな黒目、そして透き通るような白い肌が表現されており、これらの特徴は黒猫によってさらに際立っています。
文化◆10日、画家の竹久夢二(34)が、歌集「山へよする』を出版する。恋人・笠井彦乃(22)が父親に無理に連れ戻され、会えなくなって約2か月が経ち、その恋心を歌い上げる。 =百年前新聞社 (1919/02/10)
— 百年前新聞 (@100nen_) February 10, 2019
▼愛する彦乃を描いた竹久夢二の最新作『黒船屋』 pic.twitter.com/tvb093vI8V
『黒船屋』のモデルについては、佐々木かねよ、通称「お葉」とされていますが、この作品には夢二の人生における重要な女性、笠井彦乃への深い感情が反映されているとも言われています。
笠井彦乃は、夢二の愛人で、彼の芸術作品に大きな影響を与えました。夢二より年下の美大生で、夢二が東京・日本橋で開いた「港屋絵草紙店」に頻繁に訪れていました。夢二は彼女を「しの」と呼び、二人は深い関係になりました。彼らは京都に駆け落ちし、一時期は一緒に暮らしていましたが、彦乃は精神的、肉体的な負担を感じ、体調を崩します。彼女は最終的に東京に戻り、夢二とは離れ離れになりました。彦乃への愛と喪失の感情は、夢二の作品、特に『黒船屋』に深く影響を与えました。彼女は夢二の人生と芸術において忘れがたい存在でした。
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