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【LAST SEASON ESSAY 2024 #9】DB#23 小城陽人
僕のこの4年間の目標の中に、真の自由を手に入れると言うものがある。僕は、森さんから森さんが現役時代の4年生の関学戦、その後の甲子園ボウル、ライスボウルの時のお話を聞いてから、そんな状態に入ってみたいなと思うようになった。
その話を簡単にまとめるとこうである。
「4年生にもなると毎日練習に行くのが怖かった。1つでもミスをすれば練習に入れてもらえず、アメフトができない。試合よりもむしろ練習が怖かった。だが、リーグ戦の関学戦を迎えるにあたって、『ここまでやってダメならもう無理だ』と一種の諦めのようなものができた。今まで諦めよう、責任を感じずにやろうとしてみたけど何回も失敗した。だが、関学戦では本当にそう思えた。実際試合でも伸び伸びプレー出来たし、楽しめた。当時は関学に勝つことが最大の目的であった。リーグ戦で関学に勝ったその後の甲子園ボウル、ライスボウル、また、1番怖かった練習でも同様の感覚でプレーができた。」
僕は1,2年生の頃は責任も何もなく、心の底からアメフトが楽しめていた。ミスをしたら先輩が尻を拭ってくれる。いいプレーは自分のおかげ。当時の先輩方はそう思わせてくれた。3,4年生になるとチームでの立場もあり、引っ張る存在にならないといけないと感じた。自分がミスをすればチームが負ける。いいプレーをしなければと考えれば考えるほどいいプレーができなくなっていった。ただ、この壁を越えるにはどれだけやればいいというものはない。試合に臨むにあたってこれでダメなら諦めがつくと思えるところまで準備をしないといけない。その準備をどこまでやればいいのかは今もわかっていない。ただこの壁を破りたい。最後の1試合、自分が活躍してこの最高のチームを勝たせたい。そのために最高の準備をして試合に臨みたい。
僕が今やっているポジションはフリーセーフティーである。フィールドの中心にとらわれた不自由なセーフティーではなく、フィールドを自分のセンスの赴くまま縦横無尽に動き回る、そんな自由なセーフティーになりたい。