スナップ写真の基本は、光・構図・瞬間
こんにちは、路上写真家のTokyo Street PIX/TPIXです。
今日は、モノクロのストリートスナップの基本である「光・構図・瞬間」について考えてみたいと思います。
スナップ写真は、特にこれらの3つの要素が重要だと考えます。それぞれについて深く掘り下げることで、撮るとき、観るときにどこに注意すべきか見てみましょう。
光(Lighting)
光は、写真において最も重要な要素です。写真(photo-graph)の本来の意味は「光で(を)描く」ことを意味しますが、カメラが文字通り光を受けて記録することで写真が成立します。
また、光の質、強さ、方向、色温度などが、被写体を見せ方や写真の雰囲気に大きく影響を及ぼします。
ストリートスナップでは、時間帯や天候により太陽からの光が大きく変化することから、朝や夕方は優しい光が、お昼近くは強い陰影が描かれるなど、大きく光の影響を受け、同時に光の当たり方も刻々と変化するため、同じ被写体であっても違うもののように表現することが可能です。
曇りの日は直接太陽の光が当たることがないので、フラットに移りがちですが、被写体そのものをクローズアップしたいときなどは、あえて光を意識的に取り入れないなどして、表現の幅を広げることもできます。
構図(Composition)
構図とは、写真のフレーム内において、被写体をどのように配置するかということですが、鑑賞者の視線誘導に深く関係しており、写真の印象に大きく影響します。
構図には、その効果が大きく発揮できるように定番のスタイルというものがあり、例えば「三分割法」「リーディングライン」「対称性」などを考慮すれば、バランス良い写真にすることができます。
三分割法は基本的な構図のルールで、縦横を3分割した上で、そのライン上や交点に被写体のポイントとなるものを配置することで、安定感のある自然なバランスの写真になります。
リーディングラインは、写真の中に道路や線路、川、建物のラインなどを視線を導く線を配置することで、奥行き感や動きを表現することができます。
対称性は、特に建築物やリフレクションなどを左右または上下で対称的に配置することで、安定感や調和をもたらすことができます。
更には、ここをあえて崩してアシンメトリーとすることで、緊張感のある写真に仕上げることもできます。
瞬間(Timing)
スナップとは一瞬を掠め取る意味もありますが、「決定的瞬間」などと言われるように、偶然を逃さず捉えることで写真を際立たせることに繋がります。
「決定的瞬間」とは、有名な写真家ブレッソンが提唱したもので、被写体の動きや状況が最も劇的な瞬間にシャッターを切ることを指します。
特にストリートスナップでも、数々の偶然が重なった瞬間の写真は、写真の価値を大きく高めてくれるかもしれません。
これら「光・構図・瞬間」を写真の基本として考えることで、個々の要素が互いに絡み合いバランスを取ることで、視覚的、感情的にインパクトを持つ写真が生まれると思います。
今回は特にスナップのポイントとなる3つの要素を選んでみましたが、他の写真のジャンルではまた違った視点からポイントを絞ることで、別の要素が浮かび上がってくると思います。
よく撮影する写真から、特に重要となり得るであろう要素をピックアップし深掘りすることで、写真を撮るとき、観るときにより深く写真を味わえるのではないかと考える今日この頃です。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。またお会いしましょう。路上写真家のTokyo Street PIX/TPIXでした。
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