ストリートフォトと闇バイト案件
こんにちは、路上写真家のTokyo Street PIX/TPIXです。
今日は、ストリートフォトと、最近問題になっている「闇バイト」に付いて考えてみたいと思います。
皆さんもご存知の通り、普通のバイトに応募したつもりが、強盗や場合によっては殺人まで犯す犯罪行為をさせられる「闇バイト」が問題になっています。
ストリートを主な撮影現場にしている私も無関係ではなく、空き巣の下調べをしている不審者に見られている可能性があります。怖。
スマホで写真を撮ることが一般的になったとはいえ、住宅街でカメラを持っていることは「怪しい」「不審」と見られがちなのは事実です。
特に、観光地でもない住宅街やオフィス街などでカメラを構えていると、スマホの普及によって盗撮の問題が増えたことにより、以前にも増して警戒の対象になりやすくなっている側面は否定できません。
ストリートフォトでは、被写体が目に入った時点でカメラを構えていきなり撮影しますから、周囲から不信感を抱かれる可能性も考えなければなりません。
ですので、ストリートでの撮影では、撮影意図を明確にしておいた方が良いと思います。
万一何か疑われた場合に、明確な理由づけがある/なしで、相手への説明の印象が大きく異なります。
“明文化せよ“とまでは言いませんが、「アートとして表現している」「この街のことを文化的な側面から写真で保存している」など、ある程度撮影に対する説明ができた方がいいと思います。
ネットメディアで住宅地にある名所や名店を取材している記者の方は、怪しまれた時の説明として、自分が寄稿しているネットメディアをスマホのブラウザにあらかじめ表示させておいて、すぐ見せられるようにしたり、場合によっては名刺を渡しているそうです。
ストリートフォトは本来、人々や街の「自然な美」を切り取る行為です。
しかし、昨今の過度なプライバシー保護の風潮や、SNSでの悪意を持った拡散など世間的には、街中での撮影に神経を尖らせている人がいることを忘れてはなりません。
表現の自由が保障されている日本ですが、撮影者としてのルールとマナーを守り、さらに周りの人への配慮や責任感を持ってこその表現活動だと思います。
これだけ「闇バイト」が話題になっているにも関わらず、深く考慮せず目先の利益のために凶悪犯となり、場合によっては一生を棒に振るような事態が頻発しているにも関わらず、「闇バイト」の世界に足を踏み入れてしまう人が後を立ちません。
真っ当に撮影しているだけなのですが、「闇バイト案件」として疑われないために、自分の撮影の意図を明確にし、可能なら自分の撮影スタイルを言語化し、法的なリスクも勘案し撮影しなければならない時代なのかもしれません。
ストリートでの撮影は本来楽しいものです。
みんなが見ている景色の中に、写真に残す価値があるにも関わらず、写真すら撮れない世の中にはなってほしくないものです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。またお会いしましょう。路上写真家のTokyo Street PIX/TPIXでした。
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