写真集だけが持っている魅力とは
こんにちは、路上写真家のTokyo Street PIX/TPIXです。
今日のお話は、映画、テレビ、YouTubeなどの動画にはない、写真集だけが持っている魅力についてお話をしたいと思います。
いきなりですが、あなたは何冊くらい写真集をお持ちですか?
もし1冊もお持ちでないなら、勇気を出して、好きな写真家の代表作を手に入れてみることをお節介ながらお勧めします。
カメラ・写真雑誌などでも、写真家の写真を見ることはできますが(最近はカメラ雑誌の廃刊でめっきり少なくなりましたが)、できれば写真集という器を通して写真を見ていただきたいのです。
なぜかと申しますと、1冊の本として完結しているということがポイントです。
表紙を眺めて表紙をめくると中表紙が表れ、写真集の中に足を一歩踏み入れたことになります。
もう、そこは、その写真家さんワールドなわけです。
でも、見ているのは自分の目であり脳でありますから、マイワールドの中に写真家ワールドが広がっていると言った方が正確かと思います。
写真集ですからたくさんの写真が詰まっています。
すべて写真だけで構成されているものと、適度に文章や詩などの文字が添えられたものもありますが、主役はあくまで写真です。
1枚の写真から読み取れるものはなんでしょうか?
場所、時間、季節、人、動物、植物、建物、自然、空、歴史、民族、政治、文化、色、オブジェクト、エアー、感情、願望、気温と湿度、カメラ・レンズ性能、写真家の思い…
1枚の写真を通り過ぎると、また次の写真があなたを待ってます。
そうやって何枚か写真を見ていくと、写真と写真とが織りなす、音楽用語で言う「グルーブ感」(本来は溝という意味ですが、高揚感などを表す)が感じられるかもしれません。
そうなると、もう完全に写真家の思う壺です。でも、それでいいんです。そのために写真集の中に入ったのですから。
でも、忘れていませんか?
写真家ワールドの中に没入したとしても、所詮は自分の脳内のマイワールドの中なのです。
映画やテレビの映像は、1秒間に24コマまたは30コマで強制的に進んでいってしまいますが、写真集は、自分のペースで進められるところが大きな特徴であり長所です。
しかも戻るのも自由です。
YouTubeも録画したビデオもTVerも戻れるとお思いでしょうが、再生開始地点を移動できるだけで、単純な逆再生は不得意です。
でも写真集なら逆再生も簡単です。そこに時間軸は存在しません。自由自在。
進んでは戻りを何回か繰り返していくうちに、いつしか本当の最終ページに辿り着くでしょう。
最後に写真家からのメッセージがあるかもしれません。
そして、また見返してみると、違った角度から写真を見られると思います。
写真集の魅力ひとつは、行ったり来たりできる自由があることかなと思う今日この頃です。
またお会いしましょう。路上写真家のTokyo Street PIX/TPIXでした。
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