写真がうまくなるためにはどうしたらいいですか?
森山大道の答え
これは、写真家・森山大道氏が、ユニクロの雑誌インタビューで答えた言葉です。
大切なのは、自分の撮りたいという欲望に忠実になることだと言っています。
その強い欲望があれば、自然とたくさん撮るだろうし、そうすれば写真も上達していくという熱いメッセージです。
森山氏は昔から一貫して、「量のない質はない」ということを言っていて、この姿勢は85歳で現役写真家を貫いている今でも変わることはありません。
森山氏は、船乗りになるために高校を受験しましたが数学が全くできず高校受験に失敗し、代わりに入った工業高校も中退し、父親の伝手でデザインの仕事をするようになります。
まだ10代でありながら、フリーのデザイナーとしてそこそこ稼いでいたようですから、元々グラフィカルなセンスを持ち合わせていたと思います。
父の死と失恋が重なり、それがきっかけでデザイナーを辞め、出入りしていた写真事務所に入ることになり、アシスタントから写真の仕事を始めるようになりました。
机の上より外に出でみたいという気持ちだけで写真と出会うことになるわけですが、そこで出会った写真家・井上青龍氏からスナップの手解きを受けたことが、森山氏のスタイルを確立したといっても良いでしょう。
その後上京し、写真家・細江英公氏のアシスタントになりますが、ほとんど写真は撮っていなかったそうですが、アシスタントとしての仕事のレベルはものすごく高かったそうです。
フリーの写真家になってからもしばらくは仕事もなく、中平卓馬氏といつも一緒にいたことは有名ですね。
写真家として注目され、スランプを経て再ブレイクを果たしてからはずっと第一線で活躍されていますが、ずっと一貫して「量のない質はない」と言っています。
私は、たくさん撮ることは、すべてのフォトグラファーに当てはまると思っています。
ざっくり言ってしまえば、初心者なら光と影の取り込み方を、中級者ならフレームの外側にある景色の見せ方を、上級者なら映像化できない撮影者の想いの伝え方を、それぞれの立場で、たくさん撮ることで学べることがあるはずです。
そして、最後にもう一度繰り返しますが、己の欲望を明らかにすることが、写真上達の道と言えそうです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。またお会いしましょう。路上写真家のTokyo Street PIX/TPIXでした。
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