写真の腕は「ゴミ」でわかる
こんにちは、路上写真家のTokyo Street PIX/TPIXです。
澤村 徹さんのフォト・エッセイ『CMOSセンサーに心が写ると信じているのか?』の中に「被写体逃げ」というエッセイがあります。
その中に、“写真の上手い人は、路上のゴミすらかっこよく撮って魅せる。”ということが書いてありました。
なるほど、写真映えする所ではたくさんの人が、美しい写真を撮ることが出来ますが、街中に落ちている「ゴミ」をカッコよく撮ることは、あまり意識していなかったかもしれません。
私は時々、歌舞伎町にスナップを撮りに行きますが、ゴミの山とカラスの大群は、定番の光景です。
実際撮ってみましたが、なかなか難しいものです。
道端に落ちているゴミも、普段は被写体としてはなかなか対象にはならないかもしれませんが、これがカッコ良く撮れたら、自分の写真の腕もなかなかのものかもしれません笑。
東京の街は、世界の大都市の中でも綺麗な方だと言われていますが、新宿や渋谷の一部エリアの朝方はゴミで溢れていますので、今度、撮りに行ってみようと思います。
さて、話をカッコ良くない被写体に戻してみますと、カッコ良い被写体、または美しい被写体は、総じて写真もカッコ良く、または美しくなるとは思いますが、そうでない被写体をそれなりに撮るというのは、やはり腕の見せどころと言えそうです。
私はストリートスナップをメインに撮っていますが、常にカッコいい写真を撮りたくて、街を彷徨っていますが、何となくカッコ良く撮れそうだと思って撮った写真は、だいたいそれなりです。
撮る時の被写体選びは、ほぼ閃きでしかありませんが、写真を撮る前からなんとなく予想がついてる時点で、構図も予定調和みたいなもので、既視感漂う写真になりがちです。
そんな既視感のある写真も嫌いではないので、というかむしろ好きなので撮れ高的にはOKなのですが、新鮮さや斬新さみたいなものを求めている時は、厳しいものがあります。
いかに、カッコ良くなくて、あくまで普通で、ありきたりで、どこにでもあるようなもので、カッコ良く写真が撮れるようになったら、スナップ写真家として一人前なのかもしれません。
被写体に引きずられないような写真を撮るために、他の人とは違った視点や構図が必要です。
セオリー通りの写真は安定感があって観ていて安心はしますが、ただ街の景色を切り取るだけじゃない写真を撮りたいと切に願う今日この頃です。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。またお会いしましょう。路上写真家のTokyo Street PIX/TPIXでした。
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