ズームレンズは善か否か
こんにちは、路上写真家のTokyo Street PIX/TPIXです。
今日はズームレンズについて考えてみたいと思います。
ズームレンズが何かということに迫るためには、まず良い点とそうでない点をまとめてみる必要があります。
ズームレンズの良い点
・広角から望遠まで1本で対応可能
・レンズ交換が不要になるため、素早く撮影可能
・単焦点レンズよりもコストパフォーマンスに優れている
・複数のレンズを持ち歩く必要がないため携帯性が優れる
ズームレンズの悪い点(単焦点レンズと比べた場合の可能性)
・シャープネスや明るさが劣る
・大きくて重い
・解放F値が小さくなく、暗いまたは背景のボカしに不利
・ズーム機構の故障リスク
ズームレンズのグレードによって単純に比較はできないものの、あくまで一般論として、上で挙げたような特徴があります。
カメラ界隈でよくある、ゼロイチ理論的なズームレンズの賛否は全く意味がありません。
この話に多くの人が興味を抱くのは、その人がどういう思考または嗜好でカメラ・レンズのことを考えているか知りたいからです。
単純にいえば、優先すべき観点が、利便性なのか画質なのかということです。
しかし、利便性や画質だけではありません。
また、少し話が逸れるかもしれませんが、例えばポートレートの場合は、単焦点75-80mm前後が適切と言われています。
この焦点距離は、撮影者とモデルの位置関係が遠すぎず近すぎずの距離で、お互いが気持ちよく撮影できる距離感が保たれること、そしてもうひとつのポイントは、レンズの歪みの影響が少ないことも重要な要素です。
同じシチュエーションでズームレンズで撮影した場合を考えてみましょう。
詳細は省きますが、24-70mmnズームレンズであっても広角寄り焦点距離で近くに寄れば同じように撮れるのではないかとお思いの方がいるかもしれませんが、広角レンズは光学上の歪みが発生するので、近くに寄って撮ってしまうと、モデルの顔がレンズの歪みの影響で違った形に見えてしまいます。
この場合では、一般的なズームレンズである24-70mmは不要である可能性が高く
、70-200mmは焦点距離が望遠すぎて不要である可能性が高いことがお分かりでしょう。
そうなるとズームレンズを選択する理由がなくなってしまい、高画質に拘るから単焦点レンズを選ぶという理由以外にも、上記の例えのように、撮影環境も考慮した結果が単焦点レンズという選択もあり得るわけです。
タイトルは大袈裟に「善か否か」としましたが、善の本当の反対語は「悪」ですが悪者であるわけはありません。
ここまで見てきたように、何をどのように撮影するかということで、適切にズームレンズも単焦点レンズも選択して、楽しく撮影を楽しみたいものですね。
もし、ズームレンズを使っている時に、 “そんなレンズは素人が使うレンズだよね” とマウントを取られたら、「へぇー、さぞご立派なレンズをお使いなんですね。ズームの本当の魅力を知らないなんて、人生だいぶ損してますよ」と言い残してその場を去りましょう笑。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。またお会いしましょう。路上写真家のTokyo Street PIX/TPIXでした。
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