モノクロにこだわる理由
こんにちは、路上写真家のTokyo Street PIX/TPIXです。
私の写真の多くはモノクロです。
でも、カラーも嫌いじゃありません。
むしろ、撮影は全てカラーで撮っています。ちなみに、RAWで撮っています。
では、なぜモノクロに拘っているかというと、単純にカッコいいと思っているからです。
ただ、それだけなんです。
でも、それじゃあ、話としては面白くないので続けます(笑)
写真をはじめて何年か経ち、ストリートスナップを撮るようになって、写真家の森山大道氏を知りました。
もう有名すぎて説明する必要はないほどですが、彼のモノクロのストリートスナップは、写真を見る人の心を揺さぶる力を持っていることです。
一見普通に見えて誰にでも撮れそうな写真も多いのですが、実際、同じ場所に行っても、同じようには撮れません。
でも、同じように撮りたい
森山氏の写真は、初期の頃は「アレ・ブレ・ボケ」と言われる、ハイコントラストで、粒子感のある、ざらついたイメージです。
時代的にも当然フィルムで、まだモノクロが主流でした。
スランプから脱した80年代に入ってらからは、「アレ・ブレ・ボケ」からは卒業しますが、当然のようにモノクロです。
森山氏は、デジタルに移行してからは、カラー作品も発表するようになりますが、ほとんどの作品がモノクロで、「写真と言ったらモノクロでしょう」という趣旨の発言をしています。
ハイコントラストのモノクロというと「森山大道風」という風潮は今だにあるのですが、写真をよく見ると、黒から白の間のグレートーンのグラデーションが綺麗なんですよね。
色がない世界だからこそ、表せる世界がある。
人の目には見えない「異界」の入り口を探すんです。
写真を見た人が、フレームの外側まで勝手に想像してくれるよう、そのトリガーをキックすること。
だとしたら、余計な色情報は省いたほうがいい。
そのあたりを意識して、モノクロにこだわっているのかもしれません。
カラーで綺麗な写真を撮る方はたくさんいるので、カラーはその道の方にお任せして、自分はモノクロの道を極めて見たいと思ったわけです。
ゴールは見えずですが…
またお会いしましょう。路上写真家のTokyo Street PIX/TPIXでした。
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