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#ビジネスモデルキャンバスと#会計クイズと私
私は、ビジネスモデルのプロでも、会計のプロでもありません。
しかし、ともに良ツールであり、2つを駆使することで、世の中の事業活動を分かりやすく説明できると思い、今回はビジネスモデルキャンバスを解説していきます。
このツールは、ビジネスモデルを説明する際に、ビジネスの全体像を視覚化して、相手に伝えやすくするためのフレームワークです。
アイデアを形にしようとしたり、現在のビジネスを分析したりする際に、全体を把握するために役立ちます。
ビジネスモデルキャンバスの全体像
キャンバス全体は下のように9つのブロックで出来ています。
この9つのブロックの下の2つで収入とコスト、お金の流れが分かります。
また、価値提案(VP)を中心に、右に顧客に関することを、左に組織に関することが記載され、近くにあるブロックはそれぞれ関連して出来ています。
このように全体を捉えると、顧客へのマーケティング活動をどう設計するかや組織を設計するか、また、お金の流れまで見えることができます。
作成例を見てみましょう。
例えば、運送会社であれば、次のように作成できます。
全体を見ると、どの業態なのか等が説明できることが大きな特徴です。
個別の意味と関連性を見ていきましょう。
個別の意味とそれぞれの関連性
VP(価値提案)
中心にあるValue Propositionは、事業の付加価値を示します。
付加価値=売上ー原価
でいうと、売上に関わる右と、原価に関わる左に別れて見ることができます。
KA(主要活動)
Key Actionはその事業主体者が行う事業活動そのものです。
人材会社であれば、”求職者への面談”であったり、鉄道会社であれば、”鉄道の定期運行”であったりします。
その活動自体がVPに直接的につながることになります。
KR(キーリソース)
Key Resourceは事業の資源です。
付加価値の高いビジネスはこのKRが他に真似されない資源(特許や固定資産等)を保有していることが多いです。
この資源の独自性がVPをより価値のあるものにします。
KP(キーパートナー)
Key Partnerは上述のKA,KRを支える協力会社のことです。
彼らが支援することで、KA,KRは存在できるのです。
CS(コスト構造)
Cost StructureはKP,KA,KRを維持するために必要な構造です。
CR(顧客との関係)
Customer Relationshipは顧客との関係です。
継続的であったり、一度きりであったり、セルフサービスであったりと顧客とどう関わるかを記載します。
どの関係がよりVPを伝えられるかで設計されていることが多いのではないでしょうか。
CH(チャネル)
Channelsは販売経路のことです。
顧客へどうやってその価値を届けるか、どうすればより価値が伝わるかを記載します。
顧客がそのVPを見つけるために、事業主体者はどんなことをしているでしょうか。
CS(顧客セグメント)
Customer Segmentationは顧客そのものです。
ここでいう顧客は、分類されている状態で、どんな困りごとをしている人なのか、なぜVPを価値と感じるのかを整理して、記載します。
RS(収入の流れ)
Revenue Streamは収入のフローです。
顧客からどんな流れで収入を得るかを記載します。
書き方は自由
前項までで、全体の見方、それぞれの項目の示す意味がわかりました。
では、書く手順はあるのでしょうか。
最初に伝えたように、事業分析や事業アイデアの全体を見るためのツールなので、書きやすいところから書くことが良いでしょう。
各項目の関連性があるため、一つ埋めると、関連する近くの項目を埋めることができるでしょう。
最後に会計クイズとの関係性
ビジネスモデルキャンバスは、アイデアから事業へと橋渡しするためのツールです。
事業を行う際に、年間の成績表である財務諸表とも関係が深いです。
収入の流れやコスト構造は、直接的にP/Lに関連しますし、B/Sにつながるための事業活動を分解するツールです。
これからもたくさんのビジネスモデルキャンバスを書いて、企業分析を深めていきます。
たくさんの人に会計クイズだけなく、ビジネスモデルキャンバスも広まり、アイデアを形にしていく人が増えると幸いです。
お読みいただきありがとうございました。