新宿~ソウル陸海路の旅【釜山】【旅記録12】
釜山・甘川文化村の坂道を、カメラ片手に歩く。色とりどりの家々が重なり合う景色に、ふと足を止めてシャッターを切る。
お洒落なカフェに立ち寄ることもせず、ただ歩くだけ。それでも、なぜか心が満たされます。
この旅では、あえて韓国人ばかりが集まる地元のお店に足を運ぶと決めていました。その理由は、もっと韓国人や韓国文化に触れたいから。知らない土地で自分がどんな反応をするのか、そこから自分自身を再発見できる気がしたからです。そして、何より単純にそのほうが楽しいから。
お店に入ると、少し緊張しながらも笑顔で「アニュアセヨ!(こんにちは!)」と声をかけます。メニューを指さしながら「イゴ(これ)チュセヨ(ください)」と伝えるだけで、問題なく注文完了!🤣👍
そんな簡単なやりとりでも、現地の空気を肌で感じられる瞬間が、たまらなく心をくすぐります。言葉が完璧じゃなくても、笑顔と「これください」で十分。食事の時間が、まるで小さな冒険のように思えてくるのです。
釜山の市場に足を踏み入れて、まず驚いたのは人々の活気でした。
新宿から博多への移動中、日本の活気があまり感じられなかったので、その対比がなおさら際立って見えました。私の地元の商店街を思い出せば、シャッターばかり😿
「富平市場」は、上野のアメ横商店街を思わせる通りが網目状に何本も広がっていて、圧倒されました。
そのひとつひとつのお店には、ぎっしりと商品が埋め尽くされ、お店の人々の掛け声や行き交う買い物客のエネルギーが、市場全体を活気づかせていました。
その光景を前にして、経済が全てだと全然思いませんが、経済に関しては「韓国に抜かれた」と体感しました。
なぜこんなにも日本と韓国とは実情が違うのかと考察してみると、韓国では個人商店が保護される仕組みがある一方で、日本では大手企業、特に外資が大株主の大企業が優遇され、小売店はあまり守ってもらえない事を知りました。その結果、小さな小売店は大手企業の品揃えや価格競争に対抗できず、次第に数を減らしていった実情があったようです。
この30年間、日本の議員たちは組織票を求めて大企業の意向に沿った政策を進め、結果、日本国民は豊かにならず、大企業の利益は外国の株主に吸い上げられ日本経済は衰退。
マスコミの大株主も外資、そしてスポンサーも外資系。日本人には正しい情報は流れず、「日本は凄い、素晴らしい」と気分良くさせられ、時に不安を煽る報道や娯楽で、事実から目をそむけされ、気付けば日本全体が茹でガエル状態にされてきたのかもしれないと、釜山の賑わいを目の当たりにしながら、日本の未来について考える時間が思いがけず訪れたのでした。ホテルにて。
つづく。