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超有名三つ星フレンチのシェフ、センスは星0個だった事件(2/2)

彼とお付き合いするようになって1か月間はものすごく素敵な時間を過ごしました。
ですが、1か月が経つごとに事件が起きていくのです。時系列でお送りいたします。

【1カ月目】
彼のふわふわくしゃくしゃパーマがとても好きだった私。それがある日突然、待ち合わせ場所に行くとスパルタ高校球児・・・?な彼がそこにいたのです。そう、彼はそれはもう地肌が丸見えなくらいの坊主姿になっていたのです。
彼は三ツ星フレンチで働くにあたり気合を入れたそうなのですが、私は人生で初めて開いた口が塞がらなくなりました。この歳であばれる君型ツルツル丸坊主と並んで歩くのは正直キツイです。

【2ケ月目】
早朝から深夜にまで及ぶ仕事のため、恵比寿に引っ越しした彼。きっと君も喜ぶよ!といわれ招待された内装に再び開いた口が塞がらなくなりました。
床一面に人口芝が敷かれ、すのこの上に敷布団、壁一面に造花、でっけードラム缶のゴミ箱が目の前に広がっていたのです。
君が喜ぶと思ってガーデン風にしてみたよとの事。
人工芝なので思わず靴で上がると、靴は脱げ!と怒られる私。反省したフリをして裸足で歩くと痛いのなんの・・・!
さらにすのこベッドの寝心地はどんなボロ旅館よりも最悪。そこでの営みはまるでガーデンで致してるかのようで燃える・・・・わけねえだろ!と心の中でツッコんでしまいました。
そして頭を触ればチクチク痛いし、横に手を伸ばしても芝でチクチク痛いしで、チクチク二重苦は私の心を蝕むのに時間はかかりませんでした。
この頃からでしょうか、「君」と呼ばれることにも不快感を覚えるようになったのは。

【3カ月目】
ガーデン風の家にも慣れてきたころ、彼に久しぶりの休日が訪れランチを作ってもらえることに。名店に勤める彼が作るランチを食べられるなんて、幸せだなあ・・と思いながら、脳内でおいしいパスタ作ったお前!再生し、出てきたパスタを一口パクッ♡

・・・・・・・・・・・・・・・・・激マズ。

プライドを傷つけてはいけないと、心の中で大泣きしながら完食しました。

【4ケ月目】
彼の部屋の掃除をしていた時です。クローゼットの奥に見たこともない服が・・・
そこにあったものは浮気の証拠・・ならまだしも、あまりにもクセが強い和柄のデニム・・ベルボトムのラメラメのデニム・・・
普段ユニクロを普通に着こなす彼にどんな趣味が?!結局最後まで突っ込めず、そっとしまった未解決事件です。

【5ケ月目】
締めのデザート事件は、彼があっという間に仕事を辞めてしまったということ。
自分の信念に合わないとか、実力があるのに上のポジションにしてくれないとか、ごたごた言いながら。そう、彼は転職を激しく繰り返す勘違い野郎だったのです。そしてプロのシェフではなく、ただのアルバイトだったのです。
しまいには、君に僕の何が分かるんだ!と言いダッシュで逃げ出す始末。

私は彼を追いかける気にもならずそのまま帰宅し、以後一切連絡も来ていません。
あれは幻だったんでしょうか、一種の長い夢だったんでしょうか。
三ツ星シェフのセンスはぶっちぎりで星0個だったとさ☆

次回、お楽しみに♡

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