今年のハロウィン。人流はどうだった?
こんにちは。東京iCDC事務局です。
東京都では、10月24日で飲食店等に対する時短要請を終了し、10月25日から11月末までを「基本的対策徹底期間」としています。
そんな中、最近の「人流」は、どのような動きを見せているのでしょうか。そして、ハロウィンの日の東京の人流は?
今回も、都内主要繁華街にレジャー目的で出かける人々の「人流」の分析をされている、西田先生(東京都医学総合研究所社会健康医学研究センター長・東京iCDC疫学公衆衛生チームメンバー)に伺います。
<西田先生のこれまでのインタビュー記事は、こちらから>
―西田先生、よろしくお願いします。東京都では、10月24日で飲食店等に対する時短要請を終了しましたが、最近の人流は、どのように動いているのでしょうか?
はい。次のグラフで、主要繁華街にレジャー目的で出かける人々のデータを見てみます。時短要請の終了後は、全体的に増えています。特に、水色の線の深夜帯(22~24時)の滞留人口がかなり増えていますね。
―深夜帯の人流といえば、今年のハロウィンの日は、どうだったのでしょうか。仮装した若者等で、街の中が密な状態になったとの報道もありました。
はい。今年のハロウィン(10月31日)の日の人流を評価するために、昨年のハロウィンの日の人流と比べてみましょう。
紫色の線が20時~22時、水色の線が22時~24時の人流を表しています。ご覧のとおり、昨年のハロウィンと比べると、今年のハロウィンの夜間の人流は低く抑えられていることがわかります。
―時短要請終了後のハロウィンでしたが、夜の繁華街に繰り出す人々は昨年より減っていたということですね。
はい。今年のハロウィンの日は、昨年と比較すると、人流にあまり影響を与えずに終わったように見受けられます。やはり、若い方々の行動は、第5波以降、慎重になっている印象を受けますね。
―「基本的対策徹底期間」の今、都でも都民の皆様の協力を呼び掛けていますが、やはり基本的な感染防止対策を継続することが重要ですね。
はい。ワクチンの接種は進んでいますが、外出する際などは、混雑している場所や時間をさけて行動するよう、心掛けたいですね。「三つの密」や、マスクを外しての大人数・長時間の会食など、リスクの高い状況が重なると、集団感染につながる恐れがあります。
ー西田先生、今回もありがとうございました。
<最近の人流について、さらに詳しく知りたい方へ>
今回ご紹介した西田先生のグループのご研究は、東京都医学総合研究所のHPで詳しく紹介されています。